最近は電気代の高騰で、原発再稼働すべきとの報道が多くなっています。
しかし、ほとんどの原発が老朽化しており、そう簡単ではありません。
しかも、38年近く運転してきた関電の高浜原発のトラブルがあったばかり。
関電の高浜4号機は1月30日午後3時すぎ、中性子の量が急速に減ったことを示す警報を発信して原子炉が自動停止した。山中氏は 原発の安全確保の原則である「『止める、冷やす、閉じ込める』のうち、『止める』に関わる重要機能の一つにトラブルが発生した。大きな関心をもって対応に当たっている」と述べた。
こんな状況で、原発運転期間を60年にする閣議決定。
何をそれほど焦っているのか。
専門家の結論が出ない中での素人判断
そもそも、原発の運転期間については原子力規制員会の権限であって、運転延長には結論が出ず先送りになったばかり。
原子力規制委員会が2/8に原発の運転期間延長を認めるかを議論し、決定を先送りした。 しかし昨日、岸田内閣は原発運転期間60年以上延長案を閣議決定した。
いったい、こんなことがまかり通っていいのか。
いくら政治判断で運転期間を延ばしても、無理なものは無理。
福島第一原発を考えれば、過酷事故が起きた場合に誰も責任が取れないことは明らかです。
電気代が高いと悲鳴を上げる気持ちは分からなくないですが、軽々に原発再稼働をすべきでないことは明らかです。
消費税や再生エネ賦課金などを停止するだけで、かなり安くなるのですから、まずはそれを国民は要求すべきでしょう。
電力の安定ではなく、安全を優先すべきです。
太陽光パネルは中国製だから反対
最近、自然エネルギー、とりわけ太陽光発電に対する風当たりが強いように思います。
読んでみると、どうも中国製パネルだから、中国企業がメガソーラーをやっているから問題だというものです。
でも、それって本当ですか。
確かに中国の企業がお金をだしているかも知れませんが、設置しているのは日本の企業ではないのですか。
とは言え、メガソーラーが環境破壊をしているのは事実でしょう。
それなら、もっと規制すればいいだけのこと。
何事も節度あるやり方が必要なのは言うまでもありません。
太陽光発電は不安定でダメ、だから安定電源でCO2を排出しない原発再稼働という構図が透けて見えるようです。
東京都の太陽光発電の義務化
さて、そんな中、東京都は2025年から新築住宅に太陽光発電を義務化することを決めました。
2025年4月から太陽光発電設置義務化に関する新たな制度が始まります
私は、これについては大いに疑問もありますが、まずはやってみることに価値があるのではと思っています。
補助金については、4割程度なので概ね妥当と言えるのではないでしょうか。
義務化が少し気になりますが、太陽光発電をしてもデメリットはほとんどないと考えます。
むしろ、既存住宅や太陽光発電に適さない家からすると、かなり不公平になるわけです。
これをどう説明するのでしょうか。
電気代が少し安くならないと納得できないかも知れませんね。
ただ、このようなシステムを全国に普及させれば、電力不足なんて解消してしまうのでは。
それから、日照条件が悪ければ、良い家とシェアするのも考えられます。
要はやり方次第です。
原発は廃止
確かにメガソーラーには問題があるにしても、それで即、原発回帰とはなりません。
私が今心配しているのは、福島の次にどこの原発が事故を起こすかです。
事故は、自然災害や戦争で起きるばかりではありません。
もう日本にある原発は古いんです。
最新型の原発を作るなんて岸田首相は言っていますが、誰もそんなことができるとは思っていません。
そんなことより、老朽化で起きる事故を心配した方が良い。
確かなことは、原子力に知識のない政治家が、運転期間を勝手に延長すべきものではないことです。
福島のようにならないためにも。
(追伸)
予定通り、原子力規制員会が60年を認めました。
あほくさ。