家庭菜園で野菜を作るのは、新鮮で美味しいものが食べられるのでやっておられる方も多いと思います。
私も長年やっていますが、無農薬もさることながら、肥料の与え方や土づくりがとても難しいように感じています。
そんな中で、今年の初めに「野菜の垂直仕立て栽培」と言う本に出合いました。
世の中にはとんでもないことを考える(発見)する人がいるものだと感心しながら、面白そうなのでやってみることにしました。
現在のところ、ジャガイモ、ニンジン、ネギ、キュウリ、トマトなど作れるものすべてをやっています。
なかでも、今回はキャベツについて報告したいと思います。
垂直仕立て栽培とは
野菜の垂直仕立て栽培とは、道法スタイルで知られる道法正徳氏が提唱しているものです。
簡単に説明すると、植物は自身が作るホルモンで成長するため肥料は不要で、野菜を縛り葉を空に向かって仕立てる独創的なものです。
垂直に仕立てることによって植物ホルモンが活性化され、丈夫に大きく育ち、美味しい野菜ができる。
このような発想、栽培法はこれまで聞いたことがありません。
少なくとも私は農家に生まれ、農業関係の職業に就いてきたわけです。
その私が知らなかった。
詳しくは本を購入して読んでいただければと思いますが、まずは私が栽培したキャベツをご覧ください。
とても素晴らしいできです。
土地の準備
栽培する土地は土手です。
ここは家の西側にある水路の法面で、これまで一度も作物は作ったことのない場所です。
そのため掘り起こしてキャベツの苗を植えました。
なお、道法スタイルでは石がある方が良いとのことなので、除去せずそのままにしました。
石があることがなぜ良いのかはまだ良く分かりませんが、地温が上がりやすいことで根の発達が促されると考えられます。
しかし、大根とかニンジンの根菜類も本当に大丈夫なのでしょうか。
苗を垂直に立たせる
さて、ここからが本番。
栽培に当たっては種からが良いと書かれていますが、間に合わなかったのでキャベツ苗を10本購入してきました。
そして、苗を立たせるため保温材を使います。
これは本に載っていた方法で、苗が小さいうちは簡単で良いですね。
余っていた保温材がこんなところで役に立つとは思ってもみませんでした。
下の写真は植えたばかりの状況です。
なお、この場所は午前中しか太陽が当たりません。
もっと良い条件で栽培するのが良いとは思いますが、無いので仕方がありません。
保温材を使った垂直仕立てはこんな風です。
虫よけにもなりますね。
保温と虫よけに不織布を使う
植えたのが4月の上旬なのでまだ寒い日も多く、そのため不織布をかけて管理しました。
こうすることで青虫などの被害も最小限にすることができると考えました。
実際、効果は絶大です。
約1ヶ月後です。
まったく虫にも喰われず、病気にもならず不揃いではありますが10本揃って順調に育ってます。
写真では分かりにくいですが、下に麻ひもで入れて葉ができるだけ立ち上がるようにしています。
これは約2か月後となります。
全く問題なさそうです。
6月15日に収穫
まだ早いかなと思いましたが、10個もあるのでそろそろ食べ始めないといけませんから収穫しました。
しかし、意外なことに測ってみると766gもありました。
ずっしりと重いです。
巻がしっかりしているからでしょうか。
春キャベツ特有の柔らかく、甘く、とても美味しい。
家族にも大好評でした。
まとめ
キャベツはどうしても虫に喰われやすく、なかなかうまく作れない野菜です。
正直言って、これほどうまくできるとは思っていませんでした。
しかし、肥料も農薬も使わないでここまでできるのならなぜもっと多くの人がやらないのでしょう。
不思議です。
でも、私は垂直仕立て栽培をこれからどんどんやっていくことにします。
なにしろお金がかかりませんからね。
道法スタイルは、肥料を使わないので連作障害が起こらないと言われています。
家庭菜園には最適な栽培法ですね。