毎日食べているご飯ですが、美味しいですか?

魚沼のコシヒカリとか銘柄に拘っている方も多いとは思いますが、それにはちょっと落とし穴があるんですよね。

その落とし穴とは?

米は収穫したときから次第に劣化していくわけです。

玄米なら殻(糠の部分)で守られていますのでそれなりに長持ちしますが、白米だと1ヶ月くらいが美味しく食べられる限度ではないでしょうか。

白米は精米した瞬間から表面がどんどん酸化していきます。

つまり、腐敗していくわけです。

腐敗と言っても、米の場合はグジャグジャになるわけではありませんが・・・

  1. 米の消費量が減った原因(仮説)
  2. 昔のご飯は美味かった?
  3. 古くなった米を新米並みに
  4. まとめ

1 米の消費量が減った原因(仮説)

以前から日本人の米の消費が減り続けているのはご存知だと思います。

この表を見ると、昭和36年から平成28年では半分以下になっていますし、現在でもなお減り続けているのがはっきり分ります。

出典:農林水産省

このまま行ったら将来は誰も食べなくなる?

まさかそんなことはありませんが、そろそろ下げ止まりにさせないと近い将来に食べるものに困る事態になるような気がします。

農業だって商売ですから売れなければ作らないし、生産者もどんどん減っています。

そうなると、万が一外国から小麦が輸入できなくなったらどうなりますか。

答えは火を見るよりも明らかでしょう。

しかし、これほど減ってしまった原因はなんでしょうか。

多くの識者が分析し、消費拡大のPRなどを行政が何十年もやってきた結果がこれです。

農業行政って一体なんだったんだ!

私もその責任の一端はありますが・・・

さて、こんな記事を見つけました。

「なぜ食べない!米の消費が減り続ける真相」

※全文読むには画像をクリック

この記事では、若い人にはご飯よりパスタであるとか、炊くのが面倒だとかと分析しています。

確かに、食の多様化もあるかと思いますし、大筋では間違っていないと思います。

ですが、農家に生まれ、職業として長く農業を見てきた人間にはどうしても納得がいかないんですよね。

ご飯が美味しくない。

較べることはできませんが、子供の頃に食べていたご飯と現在食べているご飯は明らかに違うと思いませんか。

あの頃は、電気炊飯器なんて無かったから竈(かまど)で炊いていたし、農家だったから食べる分だけ精米をしていました。

美味しいのは当然だったのですね。

実はその味を再現したくて、炊飯器を高級なものに替えて試したことがありました。

安い炊飯器だから美味しく炊けないと思い、壊れてもいないのに高級なものにしてみましたが、結果的に目立った違いは分かりませんでした。

2 昔のごはんは美味かった?

さて、私の子供の頃に食べていたご飯は今とは違うと言いました。

記憶だけで物を申すのはやや気が引けますが、間違いなく違うと思っています。

何が違うといえば、味よりも炊き上がったときの、あの独特の臭いが今の米はしないのです。

蒸気からでるあの甘い臭いが・・・

もちろんゼロではありませんが、全然違うんです。

農業はかつて労働生産性の低い産業で、ほとんどが人力で機械化はされていませんでしたから、田植えや稲刈りは家族だけでなく親戚中が集まってやっていたものです。

しかし、現在では区画整理や大型農業機械の導入のおかげでそのようなことはなくなりました。

そして、肥料は堆肥から化学肥料、草取りや草刈りには除草剤を使って労働力はいらず、そのために生産性は飛躍的に向上しました。

しかし、このような簡便な生産方法で昔の米と同じものが果たしてできているのでしょうか。

そんな疑問は、新品種や肥培管理の改善でむしろ向上しているなどと一蹴されてしまうかもしれません。

ですが、専業農家は別にして殆どの農家が勤めながらの兼業で片手間に米を作っているわけです。

そんなに美味しい米が簡単にできるものでしょうか。

米に限らず、どんな産業でも創意工夫がなければ良い物はできないのは常識です。

農業だって片手間で良いものができるとは到底思えません。

3 古くなった米を新米並みに

さて、どんな食べ物でも作りたてが美味しいです。(中には時間を置いた方が良いもののありますが)

お米の場合は「炊き立て」だったら銘柄に関係なく美味しいのではないでしょうか。

玄米であろうが白米であろうが、収穫した瞬間から食味は落ちていきます。

新米が美味しいのは新鮮だからで、半年も過ぎると玄米で保管してもかなり食味は落ちます。

いくら低温貯蔵しても劣化の速度を遅らせる程度です。

米を玄米で食べる人は少ないので、お店では白米で売られているのがほとんど。

しかし、これが曲者で精米して糠分を取ってしまうと劣化(酸化)が更に早まります。

家族構成にもよりますが、一般的に10kgも買ってくれば消費するのにたぶん1ヶ月くらい普通にかかるのではないでしょうか。

そうなると、買った当初と最後の方では味の違いがあるはずで、あまり気がつかないのは徐々に変化していくからです。

研いで炊くから大丈夫?

もちろんそれは必要なことですが、十分ではありません。

では、美味しく食べる方法はどうしたらいいのでしょうか。

方法としては2つ考えられます。

1)米の表面を削ること

2)ホタテ貝殻焼成パウダーで洗うこと

 

ご飯を不味くしている原因は、表面の酸化部分にあるわけですから、その部分を削るか洗い流すかのどちらかを実行すれば良いことになります。

私は玄米で買ってきて、その都度小形の精米機で精米しています。

もし、精米機をお持ちなら、古くなった白米の表面を削ってから炊飯されることをお薦めします。

お持ちで無いなら、ホタテ貝殻焼成パウダーで洗ってみてください。

ホタテ貝殻焼成パウダーとはホタテ貝殻焼成カルシウムのことで、強いアルカリ性のため酸化した糠などの油分を洗い流すことができます。

米を研ぐ際に、ADパウダーをほんの少し入れてます。(今回は3合)

水を入れると一瞬で黄色くなります。

これはアルカリ分が糠のたんぱく質に反応しているためで、農薬が落ちているわけではありませんので誤解のないようにお願いいたします。

次に、このまま放置するとご飯が黄色くなってしまいますので、速やかに洗い流します。

あとは普通に研いで炊飯します。

4 まとめ

お米は、きちんと炊けばパンなどよりも絶対に美味しいと感じるはずです。

ところが、基本を知らず古くなったお米を電気炊飯器で炊いているために、その実力を発揮できないでいます。

なお、10万円もする高給な電気炊飯器が人気のようですが、止めといた方が無難です。

美味しく炊ける可能性もありますが、3000円(1000円でも良い)くらいの安い土鍋を買って炊いてみてください。

土鍋ご飯

抜群に美味しいです!

お焦げを作るのも自由自在だし、手間も時間もほとんど変わりません。

私は東日本大震災以降、ずっと土鍋でご飯を炊いています。

やはり日本人はお米が一番。

パンは飽きますが、米は飽きることがありません。

弥生時代から始まった稲作文化は私たちのDNAに深く根付いているものです。

本当の美味しさが分れば、必ず消費は上向くのではと思いますがいかがでしょう。

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