今年は梅雨入りがとても早いですね。

5月は前半は気温が高く太陽熱温水器の効果も高かったのですが、このところ雨ばかりでどうにもなりません。

さて、近年は自然エネルギーと言うと太陽光発電ばかりが話題で、太陽熱温水器はすっかり蚊帳の外状態です。

しかし、生活する上で熱は電気以上に使います。

それなのに、なぜ多くの人々は太陽熱温水器に関心がなく、使うつもりがないのか正直言って私には分かりません。

お金に余裕があるならまだしも、20年以上続くデフレのなかで今後もそれほど多くの収入が見込めるとは到底思えません。

人生は100年と言われる時代ですが、経済的に良い時もあれば悪い時もあります。

人生設計とは悪い時のことを考えて生きた方が間違いないはずです。

であれば、お金のかからないタダのエネルギーである太陽熱を積極的に使いませんか。

使い始めるのが早ければ早いほどその恩恵に与れるのです。

太陽熱利用のメリットを可視化する

でも、太陽熱温水器なんてそれほど効果が無いんでしょ。

なんか怪しい、と思っている方のためにこんなグラフを作ってみました。

以下のグラフは、水道水の温度変化と太陽熱温水器による到達温度をグラフにしたものです。

測定は2020年1月から2021年3月までですが、一日も休まずに行ったものです。

水道水の温度変化と到達温度(2020-2021)

グラフを見れば説明は不要でしょう。

オレンジの線が到達温度で、最高が8月の52.3℃、これは最大値ではなく平均であることに驚かされます。

つまり、5・6・8・9月はお湯を沸かすのにほとんど燃料が要らないということになります。

(参考)

※採熱効率を上げるためには採熱器の本数を多くします。

※タンク一体型では難しいですが、分離分割型なら簡単にできます。

逆に一番効果のなかった月は2020.1月の18.0℃ですが、水温が6.7℃と非常に冷たいためにこの程度になっています。

お風呂を沸かすことを考えてもみてください。

どれだけ燃料が節約できるか。

それから、水の温度に注目してください。

皆さんが使っている水道水の温度は年間を通して大きく変動しています。

この測定ではタンク内の温度なので、地中にある水道管内にある水よりも外気温の影響を受けやすいですが、傾向は同じなはずです。

特に冬の温度は非常に低く、夏と較べて20℃前後違います。

つまり、冬は多くの燃料を使わないと希望の温度まで届かないと言うことになります。

ただし、これは平板型の太陽熱温水器では無理で、気温に影響されない真空管式だからできることなのです。

以前、太陽熱利用は若いうちからやっておいた方が良いと書きました。

なぜなら、10年も経たないうちに設備投資したお金が回収できるだけでなく、長く使えば使うほど不労所得が増えることになるからです。

私はベランダ型の太陽熱温水器を使っていますが、既に8年を経過してそろそろ元が取れることです。

人生は短いようで長いです。

無駄なお金はできるだけ使わないで生きたいものです。

【梅雨時期の太陽熱利用は最悪か?】月単位で見れば大幅に燃料削減ができている

給湯と暖房を同時にできる理想の太陽熱利用

太陽熱利用の理想は、何といっても給湯と暖房を同時にできることです。

しかし、これまでは暖房に使うのは特殊で、温水がほとんどでした。

生活水準が低かった時代ならともかく、現代ではやはり給湯だけで興味を持たれないことは仕方がないことなのかも知れません。

給湯に役立つのは分かるけど、どうせなら暖房にも使いたいよね。

そんな感じでしょうか。

これまで太陽熱暖房をするとなると多額の費用がかかるだけでなく、冬以外は無用の長物で無駄が多いため、私のような一部のマニアが採算度外視でやるしかありませんでした。

しかし、ようやく簡単に、しかもローコストで給湯と暖房を同時に行える製品が出ました。

これは別の記事で書いていますのでぜひ参考にしてください。

【一般家庭用】ソーラーエアーヒーターの新製品のご紹介

この商売も始まって早9年。

色々と失敗も経験しましたが、この製品で一息つけそうです。

何といっても、ソーラーエアーヒーターは凍らないので太陽熱温水器のような心配は不要。

どんなに寒い地域でも使えるメリットは図り知れません。

それから強調しておきたいのはメンテナンスの簡単さ。

素人が簡単にできてしまうレベルです。

予算も100万円くらい用意しておけば、パネル2枚と温水タンクが買えます。

たぶん30年くらいは使えると思いますが、その間コントローラとか電動ファンは一回くらい交換するかも知れません。

そんなものは大した金額ではないので、かなりのお金が節約できるはずです。

熱エネルギーは毎日使うもの。

人生の大半を太陽熱を積極的に使えば、使わなかった人と大きな差が出ることは間違いありません。