私が使っている分離分割型の太陽熱温水器は、循環水に不凍液を使っていません。
そのため、強い寒波や冷え込みがあったときには凍結することがあります。
しかし、2015年に設置してからもうすぐ8年、とりあえず故障なく動いてきました。
ただ、今年の1月24日・25日の寒波では配管が凍り、漏水が発生しただけでなく、膨張タンクも破損してしまいました。
このような結果になったのは、単に寒さが厳しかっただけでなく、経年劣化もあったように思います。
そのため、不凍液の使用を含め、今後の運転の仕方を再検討してみることにしました。
無毒な不凍液を使う
そもそも、分離分割型の太陽熱温水器は不凍液を使うのが原則です。
採熱のための循環水は、量が少ないせいもあり、水だと凍結し易いからです。
しかし、自動車などに使われる不凍液は、エチレングリコールが主成分で毒性があります。
万が一、何らかの理由で漏水すると環境汚染となってしまいますので、私はできれば使いたくありません。
私の住む関東北部あたりまでなら、不凍液を使わなくても何とかなるのではと思い、ここまできました。
ただ、今回のような厳しい寒波が今後もあり得ると考えれば、不凍液を使うか否かを検討せざるを得ません。
これまで知らなかったのですが、無毒な不凍液がAmazonで売られていましたので、とりあえず2Lのものを購入してみました。
ただ、この製品は一般的な不凍液とは違い、薄めずに使うと書かれています。
使用範囲は、-25~90℃。
となると、2Lでは当然足りませんから必要量を用意しなければなりません。
太陽熱温水器の循環系路の延長は測ってはいませんが、往復で約30mくらいだろうと思います。
配管は15Aですので、約6リットルくらい必要となります。
費用は、2リットルで約千円なので3千円程度と考えておけば良いでしょう。
分離分割型の採熱方法の確認
ここで、改めて分離分割型の採熱方法を確認します。
こんな感じで、循環ポンプによって採熱器と貯湯タンクの間を循環水を回すわけです。
なお、貯湯タンク内での熱交換は、以下のようになります。
このように、コイル状のステンレス管が内部にあり、この中を温水が通過するときに熱交換する仕組みとなっています。
わずか3千円程度の出費で凍結の心配がなくなるのであれば、やらない手はなさそうに思えます。
デメリットはあるのか
では、デメリットは無いのか。
もちろん、無毒な不凍液を使うなら、なんら問題はないと思います。
ただ、経年劣化によって、配管や貯湯タンク内のステンレスコイルからの漏水する可能性はゼロではありません。
ステンレスコイルは途中で溶接はしていないはずなので、割れでも発生しなければ水道水に混じることは極めて稀であろうと思われます。
結論
と言うことで、不凍液を使った方が良いかなと思うのですが、そんなにお金を掛けない方法もあります。
それは、少し面倒ですが、大寒波が来た時には水を抜いておくことです。
全部の水が抜けず、残った水が凍結しても配管に空隙があればが破損することはまずありません。
私のシステムの給水は実に簡単で、バルブを開けるだけ。
自家水に繋いであるので、10秒もあれば給水は完了します。
ただし、凍結が無くなるまで水が動かないのが難点ですが・・・
今回の結論としては、不凍液にやや傾いたのですが、水抜き法で今季は凌ぎたいと思います。
うまく行かないようなら、この不凍液を使うことにします。