今回は、秋田県のブランド米「あきたこまち」についてです。

秋田が県令和7年から、「あきたこまち」を「あきたこまちR」に全面切り替えるという方針を発表しました。

あきたこまちRとは、どのような品種か。

「あきたこまちR」は、国が放射線育種によって品種改良した「コシヒカリ環1号」を交配し、その後、あきたこまちを、特定の形質をほかの品種から取り入れつつ、片親の品種特性に限りなく近付ける「戻し交配」を7回行って作られた新品種です。

「あきたこまちR」全面切り替えへ 安全性に問題ありません

秋田県は「あきたこまち」を品種改良し、カドミウム吸収性が極めて低い「あきたこまちR」に令和7年度から切り替える方針を公表しました。「あきたこまちR」は、国が放射線育種によって品種改良した「コシヒカリ環1号」を交配し、その後、あきたこまちを、特定の形質をほかの品種から取り入れつつ、片親の品種特性に限りなく近付ける「戻し交配」を7回行って作られた新品種です。この放射線育種による品種について、一部の政党が安全性に問題があるとする、科学的根拠に基づかない主張をSNSや動画投稿サイトに展開しています。こうした誤った認識による主張で誤解が広がることは、風評被害そのものです。

自民党のホームページから一部抜粋

なるほど、放射線を当てて品種改良した米なんですね。

さらに、「あきたこまちRとは」で検索してみると

と、あります。

拒絶反応?

ただ、秋田県内だけでなく、一部の政党(社民党)やSNSで問題になっているようです。

重イオンビーム照射した米は本当に大丈夫なのか、と言う懸念は確かにあるでしょう。

それでなくても、2011年の福島第一原発の爆発事故で拡散した放射性物質が東日本一体に残っているわけですからね。

重イオンビームとは

普通は炭素以上の重い原子のイオンビームをいう。原子核および物性実験に用いられる。サイクロトロンでは,電荷 Ze ( e は電気素量 ) ,原子量 A のイオンは陽子の場合の Z2/A 倍のエネルギーに加速できる。

コトバンクから引用

要するに、放射線を当てて突然変異を起こさせ新品種を作るやり方で、これまでにも行われている技術なようです。

遺伝子組み換えとはまた違うようですが、専門的には問題はないとしても消費者目線では少し違うかな。

米に限りませんが、昨今の政治・行政は強引なケースが多いような気がしますが、気のせいですか?

言い方は悪いですが「国(自民党)が安全だと言っているんだ、素人は黙って食え!」と言っているようなもの。

実際、放射線を照射して育種したと聞いただけで拒絶反応する人も多いでしょう。

なので、この不安を取り除いてから切り替えないと、あきたこまちのブランドイメージを損ねかねないと思います。

あまり上から目線でことを進めると失敗しますよ。

では、反対派からの意見を見てみます。

10の問題を提起

ちょっと長い文章ですが、問題点をまとめているので分かりやすいです。

問題点1 イネの免疫低下と栄養不足

問題点2 日本国全体が放射線育種米で交配した種になる

問題点3 汚染地域はそれほど多くない

問題点4 農家が自家採種できない

問題点5 重イオンビームを使って変異させ たコシヒカリ環1号とかけあわせて作られた品種である

問題点6 交雑 による異常遺伝子の汚染が広が

問題点7 選択権が失われる

問題点8 あきたこまちRは、EU有機原則ではORGANICにならないのに、日本ではJAS有機認定される方向にある

問題点9 あきたこまちRを全量転換してもカドミウム対策としては不十分である

問題点10 生命への冒涜

「あきたこまちR」全量転換 10の問題点。由井寅子代表の寄稿が環境農業新聞令和5年9月号に掲載されました!

■はじめに
今年の3月にOKシードプロジェクトの印鑰智哉さんから日本の主食である米が放射線育種米の品種に全面的に切り替えらようとしている動きがあることを教えていただき、これは大変な問題だなと考え、今年4月に「あきたこまち」を放射線育種米「あきたこまちR」に2025年から全量転換する秋田県の方針についての問題をツイッターXから動画で発信しました。
多くの方々がみて下さり、200万以上チェックされたようです。
それだけ安心な日本の米に対して関心が高いのがよく分かりました。
その甲斐もあってか多くの方々が秋田県議会にパブコメを出して下さったり、全量転換見直しの署名にサインいただいたり、県庁に行き取りやめの嘆願書を持っていっていただいたり、9月4日に秋田県知事が全量転換にするには県民の意見を聞き討論の余地があると発表し、2025年からの全量転換する勢いに待ったがかかり、嬉しく思っていた矢先、秋田県知事がそれを撤回し、輸出促進を理由に農業団体からの強い要請がありやはり2025年から全量あきたこまちRに切り替える事を発表しました。今、県議会でこの問題についての質疑が行われています。
もう一度深く考えてもらうことでストップさせないと将来大変な問題になると思い、日本豊受自然農では、秋田県が「あきたこまちR」に全量転換しようとしていることに対し、10の問題点をあげ解説し、解決策も提案したいと思います。

問題点1 イネの免疫低下と栄養不足

「あきたこまちR」は、重イオンビーム照射による育種米(コシヒカリ環1号)とあきたこまちの交配による品種改良でコメのOsNramp5(オー・エス・エヌ・ランプ・ファイブ)遺伝子が破壊されているため、カドミウムが吸収されないだけでなく、必須微量ミネラルのマンガンが十分吸収できなくなる致命的な欠陥を抱えています。
イネがマンガン不足になると「ごま葉枯れ病」にかかりやすくなり、収量が低下するリスクがあります。
一方、マンガンが不足した食べものを食べ続けると、不妊、生殖機能低下、骨格異常など様々な体調不良につながります。
病気にも弱く、栄養の欠落した品種を推奨してもよいのでしょうか。

問題点2 日本国全体が放射線育種米で交配した種になる

「あきたこまちR」だけでなく、全国のコメの主要銘柄300~500種(もち米や酒米を含む場合は500種類)の202品種で既にコシヒカリ環1号との交配種が 水面下で開発され、全国のコメの主要品種をマンガンが十分吸収できない放射線育種米(重イオンビーム育種米)の品種に切 り替える計画が進んでいることがわかりました。
今回の問題は秋田県だけにとどまらず日本の主食のコメ全体を放射線育種米に変えてしまおうという計画であり、国民1人ひとりが自分の問題として、認識し、声をあげ、立ち上がっていかなければならいテーマだと思います。
調べてみると既に2018年に農水省は今後のお米の主要品種を低カドミウム米にする指針を発表し推進していました。 そしてゲノム編集にしろ、放射線育種米にしろ、その始まりは2013年に安部内閣で閣議決定された「戦略的イノベーション創造プログラム 」に端を発しています。

問題点3 汚染地域はそれほど多くない

カドミウム基準値である0.4ppmを超えるお米は秋田県で年約400トン発生しますが、これは秋田県の生産量の0.1%です。
さらに全国では約1000トン発生しますがこれは0.01%です。汚染地域を面積でみると全国平均で2~3%。とすると本来は2~3%の汚染地区で栽培されるコメだけを低カドミウム吸収米に切り替えれば済むはずです。
汚染米対策に100%全量切り替える。
さらにそれが劣化した品種に切り替えるなら、尚更やり過ぎではないでしょうか。

問題点4 農家が自家採種できない

コメのOsNramp5(オー・エス・エヌ・ランプ・ファイブ)遺伝子を重イオンビームによって破壊されたコメは、登録品種として品種登録されているため、2022年から施行された改正種苗法によって、農家が自由に自家採種し種もみを備蓄する権利が、遂に主食のコメでも奪われる時代が到来したのかもしれず、これが大問題です。
しかも登録品種を、許諾なく自家採種したら農業法人では最大3億円の罰金と懲役刑にも問われます。
農家を取り締まる機関を設置する準備まで進められているようです。
表向きは種苗の海外流出を防ぐ目的を強調しているようです。
昨年夏に報道された時は2023年度内の発足を目指しているとのことでしたが、昨年12月の報道では2025年度を目指し、3億5千万の予算もついているようで注意してみています。
もし、コメ農家が種を自家採種し、次期作の種もみを備蓄する権利を奪われてしまったら、食料自給率が低い日本で、世界的な食料危機に襲われれば、多くの餓死者すら出しかねません。
国家の食料安全保障の根幹にかかわる問題ではないでしょうか。

問題点5 重イオンビームを使って変異させ たコシヒカリ環1号とかけあわせて作られた品種である

従来の放射線育種は、ガンマ線を使って行われていましたが、あきたこまちRは、ガンマ線よりもはるかに強力な重イオンビームを使って遺伝子を破壊させて得られたコシヒカリ環1号と掛け合わせて作られた品種であります。
重イオンビームを使うと、DNAが二本とも切断されることが多く、そうなると大きな変異が起こりかねません。そしてそれによって、異常タンパク質が作られる可能性も高くなります。
異常タンパク質が作られるとアレルギーなど が生じるリスクも高くなると河田昌東先生は警告しています。

問題点6 交雑 による異常遺伝子の汚染が広がる

コメのOsNramp5(オー・エス・エヌ・ランプ・ファイブ)遺伝子を破壊された「あきたこまちR」が実際に栽培されると、従来日本で栽培されたコメに対して、交雑が起こり、異常遺伝子の汚染が広がります。
将来正常な遺伝子のコメが失われる可能性も考えられます。
これは「あきたこまちR」以外のコメの農家にとって死活問題です。
しかもコメのOsNramp5遺伝子が破壊されたコメには国際特許が農研機構によって申請されています。
かつてモンサントに遺伝子組み換え作物との交雑による特許侵害で多くの北米の農家が訴えられた破産したように、農家にとっては交雑したら将来特許侵害として訴えられるリスクまで考えなければいけません。

問題点7 選択権が失われる

品種名の表示義務がないため、「あきたこまちR」に切り替えても、銘柄名「あきたこまち」として販売できてしまいます。これは明らかに食品表示システムの欠陥です。
消費者として放射線育種米(重イオンビーム育種米)なのかそうでないのかを知ることすらできず、購入の際に選択することもできません。
明らかに栄養面で劣る品種なので、行政にも消費者が選択できる表示制度への変更を求める必要があるし、政府、行政があてにできないなら、自主表示や、確認して購入するなど、場合によっては、マンガン不足の放射線育種米(重イオンビーム育種米)の不買運動をするなど、消費者側にも行動が求められます。

問題点8 あきたこまちRは、EU有機原則ではORGANICにならないのに、日本ではJAS有機認定される方向にある

欧州基準ではORGANICと認められない 放射線・重イオンビームを照射しての突然変異を利用し品種改良した「コシヒカリ環1号」、及びこれと交配させて開発した「あきたこまちR」などの放射線育種米(重イオンビーム育種米)は、たとえ無農薬で作っても、EUでは、ORGANICと認められないことになります。
また、EUでは安全性に疑問が持たれている放射線育種の品種を日本ではJAS有機認定しようとする動きがあります。
秋田の有機農家に聞きましたら、認証団体から放射線育種米(重イオンビーム育種米)の「あきたこまちR」に全量転換してもJAS有機では有機・オーガニックと認められるから心配ないといった話もされているようです。
日本では「有機」「オーガニック」と表示されていても、タネは放射線育種米でよい基準に変えようとしているのでしょうか。
ゲノム編集を有機JASとして認めるというような検討が過去なされたこともあると聞きます。
日本の有機JASは、EUに代表される世界のORGANIC基準と似て非なるものとなってしまってもよいのでしょうか。

問題点9 あきたこまちRを全量転換してもカドミウム対策としては不十分である

日本は火山国でもともと土壌のカドミウム値は高く、鉱山開発などで土壌が広くカドミウム汚染され長年放置されてきました。
そのため食品の基準値を設定して人体のカドミウム蓄積を抑える受身の対策だけでは不十分です。
カドミウムはコメ以外からもタバコやナッツ類、魚介類などからも摂取され、蓄積 されます。
土壌汚染もイタイイタイ病で訴訟が起こされた富山県神通川に限りません。
カドミウム中毒症(カドミウム腎炎や骨軟化症)は特に鉱山開発などでカドミウム汚染が進んだ地域で深刻です。
積極的な解決策としては、カドミウムをデットクスする対策がポイントとなります。
お奨めは、重金属や有害物質の体外への排出に秀でた欧州発祥の自然療法ホメオパシー(同種療法)の活用です。
「その症状を起こすものはその症状を取っていく」という同種の原理に基づき、カドミウムの排出にはカドミウムを希釈振盪(きしゃくしんとう)して天文学的に薄めたレメディーを使うのが有効です。
同時に、デトックス時の排出をスムーズにするための臓器をサポートすることが大事です。カドミウムの排出においては、腎臓サポートがとくに重要になります。
また、免疫力を高めることで排出が促進されるので、免疫力を高めるために、ミネラルバランスを整えたり、ミネラルの吸収を促す生命組織塩のレメディーをとったり、自然農の栄養・ミネラル豊富な食事を食べたり、御古菌で腸内細菌を整えることをお勧めします。
また、カドミウムは「特別扱いされたい」というインナーチャイルドと関係があり、特別扱いされたいという思いの強い人は、カドミウムの悪影響を受けやすいので、「特別扱いされたい」インナーチャイルドを癒すことも大事になってきます。
このようなホメオパシーにプラスして、食事やインナーチャイルド癒しを含む「ZENホメオパシー」がカドミウム対策としては必要であると考えています。
カドミウムによって苦しんでいる人がいましたら、ZENホメオパシーで健康になることを願っています。
「ZENホメオパシー」では、カドミウムに限らず、水銀や農薬、ワクチンやクスリの害など様々なデトックスに有効です。ぜひ試してみてください。

■カドミウムの霊的見解

カドミウムは地球にとって、地球の働きをよくするビタミン剤的な役割を担っている。
頭の回転をよくするような働きがあって、カドミウムによって地球の意識がはっきりしてくる。
よい考えが出るようになる。
カドミウムは地球にいい仕事をしてもらいたいと思っている。
一方人間に対しては、地球を悩ます存在だと思っていて、地球を汚したり壊したりする人間の活動を制限させたいと思っている。
これがカドミウムの意志であり、微量のカドミウムは、人間の特別扱いされたい意識を弱める働きがある。
特別扱いされたいという思いが、金儲けに走り、地球を汚したり破壊することに繋がっているからである。
もちろん、少量でもカドミウムは毒であり、人間にとって危険な物質ではあるが、ごく微量のカドミウムが体内に入ることで、人間の精神を健全に保つ役割がある。
そして特別扱いされたいという思いの強い人は、カドミウムの悪影響を受けやすく、蓄積しやすいが、特別扱いされたいという思いの弱い人は、カドミウムの悪影響をあまり受けないし、体に溜まりにくい。
放射線育種米にするとカドミウムが吸収されなくなるということだが、実際は、吸収されており、根と土壌の共同作業で、カドミウムがビスマス(蒼鉛:猛毒)に原子転換している可能性が高い。
ビスマスはカドミウムよりもかなり毒性が強いので、カドミウム米よりも人体に危険な米になっている可能性が高いと言える。
ただし吸収されるカドミウムの量は通常のイネの6割程度である。
ちなみにハーネマン(ホメオパシーの創始者)によるマテリアメディカ(薬効書)によると、ビスマスの毒性は、脳症、腎症、骨関節症、大腸炎などを引き起こす。
うつ、集中力欠如、神経過敏、パニック、記憶困難、脳症や死亡例もある。
精神面では、孤独に耐えられない。
体では嘔吐、胃腸の圧迫痛、内部の重さ、穴があくような痛み、皮膚の委縮などの特徴がある。
またハーネマンの弟子ボーニンハウゼンによるレパートリー(TBR)から分析すると、腎臓・肝臓への影響。骨軟化症。肉体的な消耗。骨粗鬆症。骨・関節などの内側の縫われるような痛み。鉄血乏性貧血などがある。
これらを鑑みると、ホメオパシー的には、ベラドーナ、フォサック(リン酸)が適合すると思われる。
なお、人体に蓄積したカドミウムは、御古菌で減らすことができる。
一つは御古菌の働きで原子転換に類似した作用で全く別の物質に変換させる。
もう一つは、御古菌によって免疫が高まり、それによってカドミウムの排出を促す働きがある。

問題点10 生命への冒涜

自然で完全な遺伝子を人為的にいじくりまわして、生物を改造しようとする研究開発自体、大自然への冒涜ではないかと思います。
一部の遺伝子を欠失させて人間に都合のよい生物を創りだそうという研究開発の姿勢はゲノム編集や遺伝子組み換えでの品種開発にも通じます。
GABAを抑制する機能を欠失させたゲノム編集ミニトマトや中玉トマト、
成長抑制の遺伝子を欠失させたゲノム編集マッチョマダイ、
食欲を抑制する遺伝子を欠失させたゲノム編集太ったトラフグ、
熟する遺伝子を欠失させたゲノム編集メロン、
さらに虫たちが食べると死んでしまうBt毒素を体内で合成する遺伝子を加えたトウモロコシやコットンの開発など、遺伝子操作をされる生物の気持ちになればこのような残酷なことはできないと思います。
遺伝子は生命体が何百万年もかけて環境に適応するために進化してきたもので、それだけでパーフェクトなもの。
にも関わらず人間ごときが目先の利便性に心を奪われ、遺伝子の一部を破壊したり、他の生命体の遺伝子の一部を合成したりして新生物をつくろうなどという研究開発の方向性自体が大自然を冒涜する大変愚かな行為です。
科学者の皆様はこの点を是非一度立ち止まって深く考え猛省していただきたいです。
ゲノム編集にしろ、遺伝子組み換えにしろ、重イオンビーム照射での放射線育種にしろ、何故、植物たちの遺伝子を破壊させる方向に行こうとしてしまうのか。
何故、化学農薬や化学肥料を大量に作物に使う農業になってしまうのか。
何故、農薬、化学肥料をまかなければ育たないような作物にしてしまったのか。
種の劣化、土地の劣化、土壌菌の劣化、作物の病虫害への耐久力の劣化、栄養の劣化は何が引き起こしたのか?
それは人間の浅はかで短絡的な知識、知恵によって、人間のむさぼり、エゴによって、お金崇拝によって、人間の怖れ、怒り、悲しみによって、自然との共存共栄が出来なくなった結果ではないでしょうか。
この部分を国民一人ひとりが深く賢く考え、しっかりと人間が犯した間違いに気づき、自然に回帰し、自然の摂理にあった本来の形にもどしていく必要があります。
そのためにも、日本人が、見ザル、言わザル、聞かザルの同調圧力に弱い猿ではなく、インドのように、見るゾウ、言うゾウ、聞くゾウと象のように地に足を付けて何が真実かを見極め、よく聞いて声を上げ、立ち上がっていかなければなければ食い物にされる時代にいるのだと思います。
無知は罪なり
今一度、人間は大いなる自然に、ご神仏様に生かされている理を知り、謙虚に自然と共に人々と虫と共に自然に住まう神仏と共に生きていく事をせねば、世界は崩壊するだろうと懸念します。

この筆者は自然農法をやられている方なので、このような意見になるのは当然でしょう。

一般的な品種改良であり安全

次に推進側としての説明を見てみます。

まずは、秋田県のホームページから

水稲新品種「あきたこまちR」を紹介します!

国内における米のカドミウム基準値が0.4ppmであるのに対し、海外では、より厳しい基準(※)が設定されており、それに合わせて国内基準が見直されても対応できるようにする必要があります。

 米産県である秋田県としては、どこよりも早くカドミウム低吸収性品種を導入し、従来の「あきたこまち」から「あきたこまちR」に切替えることで、国内外の消費者に、これまで以上に安全な米を安定的に供給し、食料供給基地としての使命をしっかりと果たしてまいります。

 生産者や実需者、消費者の方々に対しては、丁寧な説明と科学的知見に基づく正しい情報の発信により、周知と理解醸成に努めてまいります。 

 ※海外における米のカドミウム基準値は、香港、シンガポールで0.2ppm、EUで0.15ppmとなっています。

1 「あきたこまちR」について

 「あきたこまち」に、国が育成したカドミウム低吸収性品種「コシヒカリ環1号」を交配し、得られた個体に「あきたこまち」を7回戻し交配(※)することで育成した品種です。

 ※戻し交配は、特定の形質をほかの品種から取り入れつつ、片親の品種特性に限りなく近づける場合に利用されます。「あきたこまちR」の育成では、「あきたこまち」と同等の品種特性とするため7回交配しております。 

育成系譜

【 各種リーフレット 】 

〇生産者の皆様へ

・生産者向けリーフレットはこちら [3516KB]

〇消費者の皆様へ

・消費者向けリーフレットはこちら [636KB]

2 奨励品種への採用について

  出穂期、成熟期、収量、玄米品質、食味等が「あきたこまち」と同等で、カドミウム吸収性は極めて低い特性が認められたことから奨励品種に採用しました。

3 今後の進め方

(1)導入スケジュール

 ・令和5年度 原種生産開始

 ・令和6年度 一般種子生産開始

 ・令和7年度 一般作付開始(全面切替)

(2)流通段階の表示

 「あきたこまちR」は、「あきたこまち」と形質や品質に差がないため、産地品種銘柄を品種群として設定し、「あきたこまち」として表示できるように手続きを進めております。

 (3)「あきたこまちR」への切替の背景についてはこちら

・「あきたこまちR」への切替について [325KB]

4 放射線育種により育成された「コシヒカリ環1号」の安全性について 

 放射線育種された品種のお米は、生育中の水稲や収穫後のお米に直接放射線を照射しているものではなく、育種の最初の段階で、一度だけ放射線を照射して突然変異を起こさせたものです。その後、農業上有用な性質を持った個体を何世代も選抜しているので、新しい品種として登録されるまでには、何年も経過しております。したがって、お米に放射線が残っていることはなく、もちろん自ら放射線を出すものでもありません。

 自然界でも宇宙線や大気、大地などからの自然放射線で突然変異が発生しています。放射線育種は、このような自然放射線による影響と同じ種類の効果を放射線の照射によって短期間で得る手法で、お米だけでなく野菜や果樹など様々な品目の育種でも使われています。

 コシヒカリ環1号も、この技術で育種された品種であり、従来の手法で開発されたお米と同様に安全なものです。

5 「あきたこまちR」って何??(一問一答集)

  「あきたこまちR」がよく分からない?放射線育種なの?安全性は?などについて、分かり易く解説するよ。

   

【小町さん】 【秋田さん】

(1)「あきたこまちR」について 

 「あきたこまち」は、全国の消費者から長年親しまれてきた米だけど、今度、「あきたこまちR」という品種に替わるって本当なの?
 そうなんだ。令和7年から「あきたこまちR」に切替る予定だよ。
 「あきたこまちR」ってどんな米なの?
  秋田県はもともと鉱山が多かった地域で、そこから流れ出た重金属のカドミウムが田んぼに蓄積されたところがあるんだ。そこで米を栽培すると、特に田んぼが乾いたときにカドミウムが吸われて米粒に少し入ってしまうことがあるんだけど、「あきたこまちR」はほとんどカドミウムを吸わない品種なんだ。 今までは、稲の穂が出てくる時期に長期間田んぼに水を入れたままにすることで、カドミウムを吸わないようにしてたんだけど、そうした管理が不要になるんだ。 カドミウムを吸わない以外は、今までの「あきたこまち」と味や特徴はほとんど同じなんだよ。

(2)「放射線育種」について(コシヒカリ環1号)

 実は、友達から聞いたんだけど、「あきたこまちR」の先祖の品種「コシヒカリ環1号」は放射線を照射して品種改良したんだって?安全性に問題はないのかな?
 「コシヒカリ環1号」は、「コシヒカリ」の種子に1度だけ放射線を照射して突然変異を誘発し、カドミウムをほとんど吸わない株を、6世代以上栽培し、選抜を繰り返し育成された品種だよ。 放射線育種は、50年以上も前から多くの農作物の品種改良に使われてきた一般的な品種改良の方法で、自然界でも起きる突然変異を効果的に利用できる手法なんだ。「コシヒカリ環1号」は、人体に有害な放射線を発することはなく、安全なものなんだよ。 「あきたこまちR」は、その「コシヒカリ環1号」と「あきたこまち」を交配した株に、さらに7回も「あきたこまち」を交配してできた500株の中から、「あきたこまち」と味や特徴が同等で、カドミウム吸収性が極めて低い株を選抜した、「交配育種」による品種なんだよ。 もちろん、遺伝子操作した米ではないから有機栽培としても認められるし、例えばEUなどにも有機農産物として輸出できるんだ。
 「放射線育種は50年以上も前から使われてきた一般的な品種改良の方法」なの? これまで作られたものにはどんな農作物があるの? 普通に食べられているの?
 放射線育種により品種改良された主なものとしては、米では冷害に強い「レイメイ」や倒れにくい「北陸100号」、大豆では病気や害虫に強い「ライデン」があるよ。 それらを先祖にもつ品種がたくさん誕生し、長年にわたって各地域で作付けされていて、今も普通に食べられているよ。多くの人が、何十年も前から食べているけど、問題なんて報告されていないよ。 ほかにも、小麦、タマネギ、ナシ、モモ等で様々な品種が誕生し、一般的に流通しているよ。
【水稲育種の有識者(育種専門家)の御意見】
 米では、1960年代に育成された放射線照射による突然変異品種「レイメイ」は最大普及面積14万ヘクタールに達し、その後代の「アキヒカリ」等とともに、一時代東北地域の主力品種として地元で消費されるとともに、大量に首都圏他各地に出荷していたと考えられる。 また、「コシヒカリ」のガンマ線照射による突然変異である「北陸100号」の後代品種「キヌヒカリ」も長年、良食味品種として栽培されている。 放射線突然変異品種の食経験は十分蓄積されており、過去にそれで問題は生じていない。
 でも、「コシヒカリ環1号」の品種改良に使用した重イオンビームは、従来のガンマ線よりはるかに強いエネルギーがあり、人に照射すると危険と聞いたけど本当に大丈夫なの?
 それぞれの放射線による影響の度合いが異なるから、人に照射して危険なレベルと植物への照射線量を単純に比較することは科学的に意味がないんだよ。 さらに言うと、がん治療では、全身に浴びると危険とされるレベルを超える放射線量を患部に照射し、人々の病気を治している事実もあるんだ。
【国立大学名誉教授(専門:植物遺伝育種学)による御意見】
 重イオンビーム照射は、強いエネルギーが集中して当たるというのはその通りである。しかし、その照射によって作出した品種が危険であることを示すデータや実験は存在していない。人体に当たると危険性は高いが、照射されて何世代も経た植物が危険であるとは科学者は考えていない。
 そうなんだ。でも、自然界でも起きる突然変異と同じ効果と言うけど、自然界で起こるDNAの損傷は1本鎖だけで、重イオンビームはDNAの2本鎖とも傷つけて切断してしまうって聞いたよ。未知の毒性の強いタンパク質ができたりすることはないのかな?
 自然界でもDNA2本鎖が切断されることはあるんだ。多くは元通り修復されるけど、修復ミスが起こると突然変異となるんだ。でも、これまでと異なる新たなタンパク質が作られることはほとんどないし、さらに毒性が生まれることもほとんどないんだ。仮にあったとしても、品種選抜の過程で廃棄されるしね。突然変異遺伝子を持つ米を心配するより、カドミウム濃度が高い米を減らすことの方が重要だよ。
【国立大学名誉教授(専門:植物遺伝育種学)による御意見】
 DNA2本鎖の2本とも損傷されることは、エネルギーが強い紫外線(UV-C)でも起こると言われている。 また、自然界には放射性の核種が多くあり、特にカリウム40は、カリウム肥料など天然のカリウムに0.01%以上含まれる。これはβ線を出すが、一部(約1割)ガンマ線も放射する。地中のあるいは植物体内のカリウム40により植物体は放射線を受けており、DNAに当たれば2本鎖切断も起こる。修復ミスが頻繁に起きて、突然変異が起こるが、突然変異が起こった植物体、あるいは突然変異遺伝子を含む品種が危険というわけではない。
【国立大学名誉教授(専門:植物遺伝育種学)の御意見】
 人類は、自然に起こった遺伝子の破壊によって生じた突然変異を、作物として多く利用してきた。野生植物は、脱粒性や休眠性を持っていて栽培に適さず、毒性分が多く食用に適さないものがある。このような野生植物の特性が失われたものが、作物として利用されている。自然に起こった突然変異は安全で、人為的に起こした突然変異は危険というのは誤りである。放射線育種は、突然変異の率を高めているだけである。

(3)「全面切替」について

 全面切替ってことは、強制的に「あきたこまちR」しか作るなってこと?作る自由はないの?なんか抵抗感があるよね。
 全面切替っていうのは、県内の種場から供給される種子が「あきたこまちR」に切り替わるってことなんだ。 だから、自家採種したり他県から種子を買って、従来の「あきたこまち」を作付けすることはできるし、従来の「あきたこまち」であることを表示して販売することも可能だよ。
 「あきたこまちR」は自家採種できないの?
 うーん、それはね、できないんだ。「あきたこまちR」は自家採種をすると、品種の特性であるカドミウム低吸収性が失われる可能性があるからなんだよ。 そもそも、「あきたこまち」だって自家採種せず、毎年種子購入して栽培している農家がほとんどだよ。
 カドミウムが吸収されやすい地域だけで「あきたこまちR」を作ればいいんじゃない?やっぱり全面切替じゃなきゃダメなのかな?
 これまでも、安全な米しか流通していないんだけど、今のままでは、県内の多くの地域で、稲の穂が出てくる時期に長期間田んぼに水を入れ続ける必要があるんだ。 また、海外の一部の国や地域でさらに厳しいカドミウムの基準を設定している国もあるから、今後、そのような基準に合わせて国内基準がより厳しくなったとしても対応できるように「あきたこまちR」への切替が必要なんだよ。 さらに、米産県として海外にも販路を拡大することを考えれば必要なことなんだ。 それにね、海外の国ではヒ素の基準が決まっている場合もあるんだ。ヒ素の吸収を抑えるには、カドミウムと全く逆で、田んぼを乾かす水管理が求められるんだよ。 だから、米産県として将来を見据え、海外のより厳しい基準にも対応した米を国内外の消費者にお届けするためにも、県全域で「あきたこまちR」に切替するんだ。
 「あきたこまちR」への切替について、米の流通や販売に関わっている人たちはどう思っているの?
 従来の「あきたこまち」よりカドミウムを吸収しないし、味も品質も変わらないから、「あきたこまちR」になっても問題ないといった声が多いよ。 それに、同じような品種が2つ流通することは混乱を招くとも言っているよ。

(4)「マンガン」について

 近所の農家さんが気にしていたけど、「あきたこまちR」は、これまでの「あきたこまち」の栽培方法と同じでいいの?
 稲の穂が出る時期や米粒が成熟する時期、収量や品質は「あきたこまち」と同等なんだ。基本的に、県内のほとんどの地域でこれまでと同じ栽培管理でいいんだよ。 ただし、「あきたこまちR」は、カドミウムと共にマンガンの吸収も少ないから、地力が低く「秋落ち」が認められる一部の水田では、「ごま葉枯病」が発生する場合があるので注意が必要だよ。
 そのための対策はあるの?
 植物は生長に必要な微量要素がなければ生育できないから、お米ができるということは、必要な量のマンガンは十分吸収できている証拠だよ。だから、全部のほ場にマンガンを入れないといけない訳ではないんだ。 一般的に、田植え時に「いもち病」対策などでも使われている農薬の種類を工夫すれば問題にならないよ。 そもそも、稲づくりの基本は「土づくり」だから、品質が高くて安定的に収量がとれるように、地力の向上に努めることが大切なんだ。
 近所のお母さんが心配していたけど、マンガンの吸収が少ないということは、その米を食べるとマンガン欠乏にならないの?子供の発育に心配はないの?
 マンガンは人間にとって必須の栄養素で、食べ物から摂取しているんだ。でも、米だけでなく野菜やお茶など、植物性の様々な食べ物から摂取しているから、バランス良く食事をしていればマンガン欠乏になることはないよ。
 そうなんだ。ありがとう。また、解らないことがあれば教えてね!

 ※これらの回答は、科学的知見及び農林水産省や学識経験者の意見を参考に作成しています。

消費者の動向を見ながら推進すべきでは

以上を読んでみての感想は、両方とも分からない話ではないのですが、気になったのは以下の部分です。

カドミウム吸収性が低い新品種へ
秋田県はもともと鉱山が多かった地域で、そこから流れ出た重金属のカドミウムが土壌に含まれていることがあり、コメを栽培する上で、カドミウム対策が必要となっています。「あきたこまちR」はカドミウム吸収性が従来の品種と比べて極めて低く、これまで稲の穂が出る時期に長期間水田に水を張るといったカドミウム吸収抑制のための管理が不要になります。

単純にこれだけ読むと、カドミウムを吸収しない安全な米を生産するためと強調していますが、逆にこれまでの「あきたこまち」はカドミウムを多く含んでいると誤解されないでしょうか。

反対派の意見の中で、

カドミウム基準値である0.4ppmを超えるお米は秋田県で年約400トン発生しますが、これは秋田県の生産量の0.1%です。

とあります。

たった0.1%の話でこれほどの品種改良が必要なのかと言う疑問は当然だと私も思います。

もちろん、カドミウムの基準値を超える圃場は把握されているので市場には出回っていないはずです。

であれば、なぜ全面的に「あきたこまちR」に切り替える必要があるのでしょうか。

ここがうまく説明できていません。

なにより心配なのは、あきたこまちのブランド価値が落ちることです。

秋田県が、反対派を一部の偏狂的な意見だとして無視し強行することはできます。

しかしどうでしょう、食べるのは一般消費者ですから、「あきたこまちR」は要りませんと言われませんか。

私なら、従来のあきたこまちにしますし、ほかにも銘柄がたくさんあるわけです。

安全だと強弁するのではなく、消費者の動向を見ながら推進した方が良いのではないでしょうか。

正直、切り替えてメリットあるのでしょうか疑問に感じます。