こんにちは、nonofhoです。

梅雨も真っただ中で蒸し暑いですね。

この時期は湿度・温度が高いことから雑草の成長が早いので、うっかりしていると草ぼうぼうになりかねません。

一方、家庭菜園ではキュウリやナスなどが育ってきていますが、そこでも雑草が頼みもしないのにどんどん生えてきます。

取ってもとっても生えてくる。

なので、人によっては除草剤をかけて生えてこないようにしていると思います。

毎年毎年、同じようなことの繰り返し。

でも、私はある時期から除草(草刈り)が全く気にならなくなりました。

雑草とは

「雑草と言う草は無い」は昭和天皇が言った有名な言葉です。

「雑草という草はない」 生物学者・昭和天皇の姿―国立科博が生誕120年展から

側近の記録には学者らしいエピソードが残る。侍従長を務めた入江相政氏の「宮中侍従物語」によると、65年9月、昭和天皇が那須で静養中に侍従らが皇居・吹上御所周辺の草を雑草として刈ったと聞き、「雑草ということはない」と発言。「どんな植物でも皆名前があって、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる。人間の一方的な考え方で、これを雑草と決め付けてしまうのはいけない。注意するように」と話したという。

私がこの言葉を知ったのはいつ頃だったか忘れましたが、かなり若いころから知っていました。

まぁ、植物好きなので当然ではありますが・・・

オオジシバリとヨモギ

雑草と言うと、なんか人間の方が偉そうに思えますが、「野草」と表現すると学術的になるから不思議です。

ともあれ、草は誰かに頼まれて生えているわけではありませんし、人間に嫌がらせをしているわけでもありません。

なので、そこを理解しないで除草をやっていると無駄な努力を生涯続けることになります。

それどころか、除草剤で癌になってしまった人もいるわけですからね。

雑草の役割

ところで、少し哲学的になってしまいますが、あなたは誰と闘っているのでしょうか。

憎らしい雑草とですか。

でも、それは間違っているのです。

雑草=自然

こう考えると、相手が悪すぎると思いませんか。

つまり、相手はとんでもなく強くて人間が相手にできるものではありません。

だから、いくら除草しても人間の都合などお構いなしに後から後から生えてきます。

そろそろ勝てない闘いをやるのはいい加減やめましょう。

ましてや除草剤なんてお金の無駄なのです。

うまく付き合う方法

では、どうすれば良いのでしょうか。

それは雑草に対する見方を変えることです。

1)草が生えるのはなぜか

これが分かったら神様です。

ただ、植物が生えるには最低3つの条件が必要と、どこかで読んだことがあります。

日照・水分・土壌

この三つです。

それ以外にも気温や周囲の地形などもありますから、希少な植物と言われるようなものはとんでもなく低い確率でそこにあるわけです。

ただ、たくさんある(群生している)からと言ってどうでもいいわけではありません。

群生するにはそれなりの理由があるはずですから。

スミレの群生

写真はとある場所で見つけたスミレの群生です。

スミレはそれほど珍しい野草ではありませんが、こうして群生するのは今では珍しいかも知れません。

ここは訪れる人は少ないものの、公園として管理されているため毎年同じ場所に花を咲かせます。

と言うことは、野草であっても環境を整備すればある程度意図的に草を選ぶことができる可能性があります。

しかし、こうなるのはことは分かっていても、スミレが誰のために、何のために咲いているかなどは分かりません。

虫とかのためだけではないはずです。

2)管理を楽にする方法

さて、私がやっているのは草を根こそぎ取るのではなく、大きくならないようにすることです。

伸びた分だけカットしてしまう。

ちょうど床屋に行って髪を切ってもらうように。

サツマイモの畝廻りの除草状況

写真はサツマイモの畝廻りを除草したものですが、イネ科の植物が生えてきていますので伸びた分をノコギリ鎌で刈りました。

根はそのままです。

2週間も経たずに元に戻ってしまいますが、その時はまた刈ります。

所要時間は、この場所だけならせいぜい10分もあれば十分です。

そして、刈ったものは畝に置いて草マルチにすると野菜のできが良くなります。

これは本当に不思議ですね。

ノコギリ鎌だけで除草は十分です

3)いずれ背丈の低い草が生えてくる

私の草刈り経験は結構長くて20年くらいになるでしょうか。

最初は父が死んで田んぼの草刈りをやる人がいなくなり、母や弟が除草剤で畦畔や土手の除草をしていました。

しかし、これでは土手がボロボロになって崩れてしまうため、私が草刈りを始めました。

毎年刈っていて気がついたことは、植生が大きく変わることです。

日本の気候は、定期的に刈りこんでいくと野芝になると言われています。

思い起こせば、子供のころの土手には野芝やチカラシバが生えていて、大きな草はありませんでした。

昔の農家は動物(牛や豚など)をどこでも飼っていて、草を大量に必要としていました。

そのため、早朝から草刈りをしていたので草が伸びる暇はなかったのです。

これを応用すれば、田んぼの土手にはいずれ野芝が生え、管理もほとんど要らなくなります。

4)自然の植物を楽しむ

そして、だんだんに思いもかけないキレイな花が咲くようになります。

奇麗に刈りこまれた棚田の畔

黄色いのはウマノアシガタです。

この地主は、花が終わってから草刈りを行いますので、毎年同じ場所で見ることができます。

なんとも美しい光景です。

まとめ

草が生えるのはなぜか、なんて考える必要はありません。

単純に自然の営みだからです。

私たち人間は、その草といかにうまく付き合っていけるか、ただそれを考えればいいだけです。

少し目障りで、野菜の成長を阻害するなと思ったら少し刈れば十分です。

見栄えは少し悪いかも知れませんが、こまめに少しづつやればすべてがうまく行きます。

自然は複雑に絡みあい、補完して成り立っています。

そのことを意識すれば雑草などとは呼ばなくなります。