作物栽培では常識のように語られている連作障害ですが、私は子供のころから不思議に思っていました。
学校でもそう習ったのだけれど、我が家では稲を毎年同じ場所に作っているわけです。
いつのころだったか、父に稲はなぜ連作障害が起きないのかと聞いたことがある。
答えは、毎年水を入れるから障害は起きないとのことだった。
その時は、土にある養分が作物を作ることによって失われるが、水が新たな養分を運んでくるからだと何となく理解してしまいました。
もちろん、そんな単純な話ではありません。
連作障害はなぜ起きる
一般論としては以下のような解説となります。
連作障害とは
ナス科やウリ科、アブラナ科など特定の作物を、同じ場所で長年栽培していると生育が悪くなったり、枯れてしまったりすることがあります。この現象を「連作障害」といいます。
この原因は前に作った野菜や使用した肥料により、土壌中の成分バランスの崩壊や病害虫の発生が主な理由です。また連作障害の出やすい野菜と出にくい野菜がありますので、以下の表を参考に栽培プランを立てましょう。
(引用終了)
しかし、私の家庭菜園では毎年同じ場所にナスやトマトと作っていますが、連作障害と思われることはありません。
もちろん、出来不出来はあるにせよ、病気になってダメになってしまうことはありません。
これをどう説明すれば良いのでしょう。
ナス科の野菜はナスやトマトですがたくさんあります。
家庭菜園なら誰でも作っていますし、一番消費の多い夏野菜です。
毎年、同じ場所になってしまうなんて当たり前。
連作障害を防ぐ方法には、輪作以外にも様々な方法があるようですが、それを実行するにはかなりの知識がいります。
肥料を使わない栽培法
なぜ私の菜園で連作が起きないのか、このことはずっと不思議に思っていましたが、「野菜の垂直仕立て栽培」を読んで納得がいきました。
それは肥料です。
肥料を使わなければ連作障害はない。
道法正徳氏はそう言います。
確かに、私の場合は有機肥料も化成肥料も全く使っていません。
使っているのは、生ゴミで作った堆肥を畑に還元しているだけ。
コンポストは切り替えのため2個ありますが、年に一度、堆肥になった片方を使います。

なるほどと思いました。
でも、自然農法や有機農法などの本を読んでもそのような記述はなく、コンパニオンプランツなどの相性の良い作物を同時に作るなどばかりです。
しかし、それで作物が育つなら誰も苦労はしない。
そう思うのは当然でしょう。
そう教えられてきたのですから。
でも、よく考えてみてください。
庭の柿の木に肥料あげてますか。
我が家の柚子なんて、隔年ですがバカみたいに大量に生ります。

これを誰か説明してください。
野菜作りに肥料はいらないことは間違いありません。
私は、米のとぎ汁で乳酸菌で生ごみ堆肥を作り、使ってみてそう思っていました。
生ごみ堆肥は肥料?
中身は単なる野菜くずと米ぬかです。
植物性の堆肥ですから肥料と言えば肥料ですが・・・
量は、バケツで軽く3~4杯程度しかできませんからたかが知れています。
ですが、効果は絶大です。
垂直仕立て栽培で連作
我が家の菜園は非常に狭いので、毎年同じ場所に同じ作物を作らざるを得ません。
それでも、良くできていたのは乳酸菌発酵による堆肥を使っていたからだと思います。
しかし、垂直仕立て栽培ならそれもいらないことになります。
ですが、生ごみは毎日出るため、これを燃えるごみとして出してしまうのはもったいない。
野菜の残渣だってお金がかかっているわけですから、最後まで使い切り、自然に還すべきです。
それと、ごみの減量化になるだけでなく、カラスや猫に荒らされなくて済みます。
ちなみに連作している野菜は多いですが、特にトマトは毎年同じ場所になります。
キャベツは今年からですが、キャベツの後にはキャベツです。
なのに、連作障害どころか更に良くなっている印象があります。


それから、こんなところでレタスを作っています。
前回は玉レタスですが、今回はサニーレタスにしました。
玉レタスは、最初からは少しハードルが高かったようです。

このタンクは廃品ですが、ステンレス製なので捨てるのはもったいないので利用しています。
中には、庭から出た石を入れ、その上に黒土を入れてあります。
春先は種を蒔いたのですが、今回は苗を作って植えました。
2度目なので、確実に収穫を狙っているわけです。

予想通り、順調に生育しています。
もちろん、写真では良く見えませんが、パイプの保温材を根元に入れています。
連作障害なんて、どこにもなさそうです。
これから葉を垂直にする作業をします。
まとめ
垂直仕立て栽培を始めてから作る野菜の数が大幅に増えました。
垂直に縛ってしまいますから、場所を取らないし、肥料もいらないので簡単です。
その上、連作障害に無縁となると、これはもうやるしかありませんね。(笑)
なお、これは私の想像ですが、米のとぎ汁乳酸菌で作った生ゴミ堆肥は全く邪魔をしていないように思います。
むしろ、垂直仕立て栽培をより良くするような感じです。
これはもう少し観察していきたいと思っています。
コメント
昨年から垂直栽培しています
縛るの大変ですが良いのが取れています。ジャガイモは支柱集めが1番大変です。夏野菜の水やりの仕方載ってないのでちょっとなやんでいます
初めまして。
たしかに垂直仕立て栽培は支柱を用意するのが大変ですね。私も最初は竹を使っていましたが、真っ直ぐでないのと割れてしまうので今は使っていません。
キュウリとかトマトは2m以上になってしまいますので、2.1mの支柱を買っております。使いやすく。10年は使えると思うので経済的ではないかと思います。
水やりはよほど乾燥したとき以外はやっていません。ビニールマルチ(草マルチも同様)をしているなら、ほとんどいらないのではないでしょうか。