Twitterを見ていたら、こんなものを拾いました。
「太陽光発電ができる窓ガラス」を販売というニュースです。
技術公開ではありませんよ、販売です。
つまり、いつでもその気になればやれると言うことです。
記事の詳細はこちら。
無色透明なのに太陽光で発電できる「発電ガラス」販売開始
- 河原塚 英信
2021年9月2日 06:00
無色透明発電ガラス(学習展示用)
NTTアドバンステクノロジは、inQsが開発した無色透明形光発電素子技術(SQPV:Solar Quartz Photovoltaic)を活用した「無色透明発電ガラス(以下:発電ガラス)」の販売を開始。東京都新宿区の学校法人海城学園に、初めて導入した。
発電ガラスは無色透明で、両面からの日射に対して発電できるという。このため、既存温室の内側に設置しても採光や開放感への影響を与えることなく発電が可能。また天窓を含め、さまざまな角度からの日射でも発電できるとする。
今回の発電ガラスで採用されたSQPVは、可視光を最大限透過しつつ発電する技術。一般のガラスが使える全ての用途に発電と遮熱という機能をつけて利用できるとする。
SQPVを活用した発電ガラスの主な特長は以下のとおり。
- 表面・裏面および斜めの面から入射する太陽光からも発電が可能。
- 天井がガラス張りのガラスハウスなどでは、北面でも天井からの日射があれば発電が可能。このため、どんな場所でも、デザイン性の高い、省エネルギー発電・遮熱ガラス材料としての用途開拓が可能。
- レアアースなどの希少かつ高価な材料を用いない。
海城学園では、新たに建築されたサイエンスセンター(理科館)屋上の温室に、室内側から取り付ける内窓として導入された。
今回は、まず約28cm角の発電ガラスを9枚配置した展示学習用教材を導入。この後、11月頃までに温室の壁面に120枚の発電ガラスが、内窓として取り付けられる予定だという。
なお、新たな発電ガラスの内窓取り付けに際しては、しっかりとしたガラス固定・ガラス間配線・メンテナンス性の確保などが必要となる。これらサッシ収容技術についてはYKK APが協力している。
発電ガラスが取り付けられる予定の、海城学園 サイエンスセンターと、屋上温室での取り付けイメージ
(転載終了)
もう少し詳しく知りたいので調べると、ありました。
ここでも発電量などの情報はありませんが、発電の仕組みが何となく分かりました。
(転載開始)
建物全体の景観を損なわずエネルギーを創り出す SQPVガラス
なぜ、建物全体で遮熱・発電が同時にできるのか?
真夏日、冷房時の温度設定を1℃高くすると約13%の消費電力が削減できるといわれていますが、SQPVガラスをビルの窓や壁面に配置すると、これまでにない方法で、さらに電力の削減が可能になります。
SQPVガラスは“見えない光(赤外線)を電気に変換する“未来のガラスです。
SQPVとはSolar Quartz Photovoltaicの略で、無色透明型光発電素子のことです。このSQPVは、可視光は透過します。しかし、目に見えない赤外線や紫外線を吸収し、発電する機能を有しています。
SQPVガラスの特徴
- 無色透明なので、普通に窓ガラスとして使えます。壁面に貼っても使えます。
- 発電+遮熱効果で、エネルギーを創り、それまでのエネルギー消費量を減らします。
- 希少材料を使わないため、大量生産が可能です。
ZEB Readyを目指し、省エネ基準よりもより省エネルギーZEB基準を目指して設計をしています。
また、従来の遮熱ガラスは外側に熱エネルギーを反射しますが、SQPVガラスは吸収して電気に変えるので、周辺の温度上昇を防ぐことが可能です。
SQPVガラスは設計の自由度が大きい
- 薄く作れます。必要なら厚くも作れます。
- 用途に合わせて複層化もできます。
- 設計の自由度があります。
例えば、SQPVガラスの遮熱効果に加えて断熱効果が必要な場合は、複層化に。遮熱効果をON/OFFしたければ、ガラスルーバー等に形を変えることが可能です。
SQPVガラスは、現在、性能面の開発、大量生産に向けた製造開発、応用領域の検討を行っています。
用途目的に応じて、お客様と一緒に活用の形を考えていくことをSQPVガラスは目指しています。
IOWN構想とSQPVガラス
インターネットの爆発的な情報量の増大に伴い、IT機器の消費電力は2006年から2050年で12倍になると試算されています。
NTTグループが掲げるIOWN構想の地球温暖化対策「スマートエネルギー事業」の中で、利活用開発が進んでいるSQPVガラスは透明でかつ発電+遮熱効果を持つユニークな素材です。赤外光を反射せず吸収し発電するのでヒートアイランド現象が防止できます。
IOWN構想の地球温暖化対策「スマートエネルギー事業」の中で、利活用開発が進んでいるSQPVガラスは透明でかつ発電+遮熱効果を持つユニークな素材です。赤外光を反射せず吸収し発電するのでヒートアイランド現象が防止できます。SDGsに貢献する有力商材として位置づけられています。
*IOWN: Innovative Optical and Wireless Network
SQPVガラスの適応分野
オフィスビル/製造業工場/交通機関(駅舎)/自動車/電車の車両/農業/大型商業施設/大型アミューズメントパークなど、さまざまな用途にお使いいただける予定です。
ビジネスパートナーのご紹介
私達の大切なビジネスパートナーinQs株式会社は、SiO2(二酸化ケイ素)を用いて、見えない光だけで発電する技術を開発しました。
その技術により、シリコン太陽電池にはあった、使用場所の制約がなくなったのです。
- 無色透明光発電素子は建物や自動車の窓、外壁等にも設置できます。
inQs社は、SQPVを応用してSQPVガラスなどの商品開発を進めています。
NTTアドバンステクノロジは、inQs社SQPVガラスを含むSQPVを使った商品の独占販売権を取得し、IOWN構想の実現のためにビジネス開発を進めてまいります。
この、SQPVガラスについて今後、情報発信をしていきます。
SQPVガラスの情報を受け取りたい方はこちらからお申し込みください。
(転載終了)
要約すると
〇赤外光を反射せず吸収し発電するのでヒートアイランド現象が防止できる
〇建物全体で遮熱・発電が同時にできる
〇無色透明、普通に窓ガラスだけでなく壁面に貼れる
〇希少材料を使わないため、大量生産が可能
ざっと、こんな感じですかね。
いずれにしても、素晴らしいものですが、ここまで来るには大変だったと思います。
太陽光発電が根本から変わってしまう!
これは、以下の記事の副題ですが、これが普及すれば間違いなくそうなるでしょう。
「窓ガラス発電」登場へ 無限に降り注ぐ「赤外光」活用の新技術
窓ガラス1枚でどれだけの発電ができるのかは分かりませんが、今はまだ小さくてもいずれ改良されて大きくなるはずです。
しかし、自然エネルギーの分野は利権が絡んでいるのか、このような技術には冷淡ですね。
例えば、温度差発電とか、振動で発電する技術もありましたが今はどうなっているのでしょう。
話題にもならなくなりました。
個人的には振動で発電するのに期待していたのですが、一向に普及しないところをみると実験段階を抜けていないのでしょうか。
交通量の多い道路にでも設置しておけば、結構な発電量になるとは思うのですが・・・
ま、この国は基礎研究にお金を使いませんからね。
情けない国になりました。
(関連記事)