私は地方公務員として42年間農業行政、とりわけ農地の基盤整備事業に携わってきました。
その中でいつも疑問に思ってきたことは、せっかく整備した農地で米を自由に作れないことでした。
農地を整備するには、補助事業といっても負担金がかかります。
そのため、整備完了後はできるだけ多くの面積を作りたいのに農家は国から制限されてしまうわけです。
国は効率的な農業生産をするために農地整備を推進しても、米は自由に作らせないという矛盾した政策を長年続けてきました。
その結果、現在の日本の食料自給率は37%(カロリーベース)と非常に低いものとなってしまいました。
米は日本人の主食ですから、その米が余っているのなら、自給率は100%超えていても不思議ではありません。
しかし、現実はその逆です。
【農業問題を考える(上)】「日本の本当の食料自給率は10%前後にすぎない!」 東大大学院 農学生命科学研究所の鈴木宣弘教授に聞く
(冒頭部分引用)
「日本の食料自給率はカロリーベースで約37%といわれています。これでは低すぎるといわれている。しかし、日本は種、肥料なども輸入に頼っており、それを計算に入れると、本当の食料自給率は10%前後なのではないか」——この試算を明らかにするのは東京大学大学院・農学生命科学研究所の鈴木宣弘(すずき・のぶひろ)教授である。
「異常気象の頻発による世界的な不作や国際情勢を受けての輸出停止や規制が広がれば、日本が世界で最も飢餓に陥ってしまう可能性があるのです。このまま日本の農家が疲弊していき、本当に食料輸入が途絶えたら、国民は食べるものがなくなってしまいます」
だが、日本政府にはまだ危機感が欠如していると鈴木教授は見ている。「これまで政府は食料自給率を上げようと考えてこなかった。貿易自由化を進め、関税の撤廃要求に応えるなか、食料はカネを出して買えばいいというのが日本の政策なのです」
「ただ、建前としては5年ごとに食料自給率の目標を立ててきましたが、それを具体化するための工程表を作るわけでなく、予算をつけるわけでもなく、それで自給率は上がるわけがありません。むしろ下がってきたのです」
「ここに来ても、まだ政府は分かっていない。アメリカの意向に沿うことによって、農業をいけにえにして、自動車などで儲ければいいという人たちが主流なのです。ただ、スーパーに行けばモノがあって実感が湧きにくいとはいえ、国民は少しずつ危機感を持ちつつあります」
※太字は筆者
我々日本人が真剣に考えなければならないのは、この記事にあるように種や肥料まで輸入に頼っていることです。
実際に私が買っている種も、ほとんどが輸入です。
先日購入した種のうち、いくつが国内なのかを見てみるとほとんどが外国でした。
もちろん、これまで買ったものも同じです。
この4種類の中で、国内採取は茨城県の1点だけ。
他は、ニュージーランドと中国。
なるほど鈴木先生の言う通りで、種と肥料を含めたら食料自給率は10%以下であることは現実であろうと思います。
なぜこんなことになってしまったのか
ま、アメリカの陰謀でしょう。(マジで)
アメリカが続けてきた洗脳
日本は“自由貿易信奉”が強いと鈴木教授は言う。「それはアメリカが続けてきた洗脳によるものです。アメリカの大学で日本の若者たちに自由化と規制緩和は素晴らしいとマインドコントロールしてきた。その結果、アメリカの大企業が日本で儲かるようにしてきたのです。そのマインドコントロールが解けない。日本人のドグマに刷り込まれている」
「戦後、学校給食などを通じてアメリカの余った農産物を日本は食べて生きていきなさいと定められた。その流れが今も続いているのです。考えてみれば、武器やワクチンもそうです。余ったものを日本に売りつける構図です」
小学生の頃でしたが、米ばかりを食べているとバカになると言われたことを思い出します。
しかし、それはいくら何でも子供だましであることは明白で、それを信じる人は少なかったのではないでしょうか。
でも、米よりもパン、みそ汁よりも牛乳などと欧米の食習慣がもてはやされてきたのも事実でしょう。
でも、結局は日本食が見直されることにはなるのですが、アメリカの意図する食糧で日本を支配することは成功したと思います。
戦争で食料がなくなる?
岸田政権は軍事費を着々と増大させているだけでなく、戦争の準備も怠っていません。
台湾有事は日本有事とばかり、敵基地攻撃だとか、北朝鮮のミサイルを打ち落とせとか勇ましくなってきています。
説得じゃない、命令だったと思います。
だって属国ですから。
戦争になった場合、真っ先に途絶えるのは外国からの輸入品。
エネルギーだけでなく、小麦とか乳製品・肉などが届かなくなったたらどうなるか、火を見るよりも明らかでしょう。
楽観論者は、いやアメリカから入ってくるから大丈夫と言うのでしょうが、それではますますアメリカ様の下僕になり果てることを意味します。
それにしても情けない。
本当に戦争が起きたら
悲しいことに日本はアメリカの属国で、こうしろと命令されたら従わざるを得ないのでしょうか。
いや、以前の自民党の政治家はそんな人間ばかりじゃなかったはず。
でも、今はヘタレばかりになってしまったようです。
ブリンケン米国務長官が、「我々は台湾の独立を支持しない」と言ったそうですが、アメリカ戦争屋がそう簡単に諦めるはずがありません。
油断は禁物です。
日ごろから備えを
たとえ戦争が起きなくても、気候変動などの災害で食糧が外国から入ってこないことは、常日頃から考えておかなければないことです。
それは政治の役割だと言っても、現実になってしまったら政治もへったくれもありませんから、まさに自助努力なわけです。
今、ウクライナと戦争状態にあるロシアは、西側の経済制裁で疲弊していると思いきや余裕だそうです。
なぜそうなのかは、以下の記事を読んでいただきたい。
早い話が、日本とは違ってロシアは国内でほぼ食料を自給できているのです。
もちろんエネルギーにおいても輸出大国ですから、こんな国と戦争をして勝てるはずがありません。
日本に食料が来なくなるなんてことはあり得ない!
戦争したい輩は、日本に食料がなくなるなんて考えを陰謀論と叫んで馬鹿にしてきます。
しかし、こんな馬鹿者どもを追い払うにはどうしたらいいのでしょうか。
一番簡単なのは自民党を潰すことです。
自民党を潰すのは簡単で、選挙で投票しなければいい、たったそれだけ。
大きな声を出す必要もなければ、ましてや政治活動など一切いりません。
ところで、農家の皆さんは昔から自民党一択でした。
でもどうですか、暮らしは楽になりましたか。
米の価格は上がりましたか。
いい加減、自民党とお別れした方が良いのではないですか。
自民党は農家のことなど何一つ考えていません。
政権握って実行しているのは、アメリカや経団連などのグローバリストからの命令だけ。
国民の暮らしなど全く眼中になく、ましてや農家のことなど考えているはずもありません。
選挙の時だけ「国民の暮らしを守る」なんて言いますが、それは単なるポーズ。
努々、騙されないようにしましょう。
なお、食料を作るのに肥料も農薬もいりません。
土地と種があればできるのです。
種は自家採取していけば永遠に買う必要はありません。