私の家庭菜園の半分は水路の土手です。

水路の土手、つまり斜面で野菜を作るなんて普通に考えないことですが、垂直仕立て栽培は耕起をしないのでそれほど悪条件と言うことはありません。

作物を作るところだけ斜面の草を取り、種を蒔いたり苗を植えるだけでいいのですから作れない理由はないわけです。

近年は農業従事者の減少と高齢化で水路の管理は疎かにされており、住宅の間を流れる用水路などは管理はほとんどされません。

私は農家の出でもあり、状況は良く知っているので、あえて定期的に隣接+前後の区間を長年草刈りしてきました。

3年前に野菜の垂直仕立て栽培を知り、無肥料・不耕起なら土手でも野菜ができるのではないか。

できるとすれば、管理と野菜栽培の一石二鳥になるわけです。

案の定、何の問題もなくできました。

おかげで、それまで時間とお金をかけてやっていた草刈り(草刈り機を使用)が不要となり、収穫を得られるようになったのです。

年間を通して野菜が作れるので、これまで買っていたものの半分以上が必要なくなりました。

収入と一緒ですね

※キンドル本も出たようです。

これは2022年の7月ですが、手前がキャベツで先がオクラ。

何の問題もなくできるのに驚きます。

それからトウモロコシです。

まさか、こんな場所でもできるとは思っていませんでしたが、できてしまいました。

だだ、3年目は少し出来の悪いものが出てきました。

その原因は・・・

排水が良くなり過ぎる

最近分かったことですが、何度か野菜を作っているうちにだんだんに乾燥し過ぎるようになること。

そのため、芽が出なかったり枯れてしまうことが発生してきました。

理由ははっきりしていて、最初の内は土が締まっていても、何度か作物を作ると段々に透水性が良くなってきます。

これは春大根ですが、芽が良く生え揃ったなと思っていたら、一部が枯れてしまい慌てて水やりをしました。

この写真は下流側の法面の状態ですが、少し雨が降らないとこのようにパサパサになってしまうのです。

なので、草を抜いたりすると崩れ可能性があります。

こちらは昨年新たに開墾した場所ですが、かなり乾燥が進んでいることがわかります。

だた、最初のころは結構湿気が気になり、溝を掘ったりしていたわけです。

ここは一番最初に始めたところですが、雨が少ないせいで非常に乾燥しています。

手前は分葱ですが、乾燥には強く元気です。

対策にはポリマルチ

以上のように、野菜を作りを続けていると排水が良くなっていくので、これまでは乾燥防止に刈り取った草を苗の周辺に置いていました。

ですが、いずれ腐り、土がふかふか(団粒化)になることを促進しますから、さらに排水性が良くなっていきます。

これは野菜栽培にとっては悪いことではないのですが、斜面ではやはりポリマルチを使わないと土壌水分を保つことは難しいと感じます。

このように、サヤエンドウにはポリマルチをしているので全く水やりは必要ありません。

※水路に水が来たのは数日前です。

現在、レタスには水をこまめにやってポリマルチしていませんが、いずれやるようにします。

ここはキャベツを予定している場所ですが、現在かなり乾いていますので、植える前にポリマルチを行う予定です。

まとめ

これまで3シーズン野菜の垂直仕立て栽培をやってみましたが、肥料も耕起も必要でないことはもう確信となりました。

また、排水に関しても溝を掘るなどしてきましたので作柄は良くなってきました。

しかし、それは平らな畑での話であり、斜面(土手)では乾燥が進み過ぎたようです。

斜面の場合、最初の内は保水力はあっても、野菜を作っているうちに土の団粒化が進み乾燥しやすくなってきます。

今回分かったのは、野菜に応じて土壌水分を確保することが重要であると言うことです。

ポリマルチを有効に使って、今年も農作を目指します。