いつの頃からだったか忘れましたが、声がかすれて出にくいことに気づきました。
誰でも歳を重ねてくるとそうなるのかも知れませんが、そうは言っても気になるし、何と言っても老人ぽいのが嫌ですよね。
あ~あ、俺も年とったなと気分も滅入りがちになってしまいます。
原因としては、やはり現役の時に比べて話をする機会が大幅に減ったことで、声帯がなまってしまったのでしょう。
また、新型コロナで家にいる時間が長くなったこともあるかも知れません。
他にも喉の病気が考えられますが、特に体調でも悪くないのであれば間違いなく声帯だと思います。
そこで、ネットで調べると改善方法がたくさん出てきます。
このような動画を参考に、毎日訓練すれば声が出るようになるとは思うのですが、問題は根気が続かないことです。
私は1週間で諦めました。
情けない!
楽しく訓練
なぜ長続きしないか、その理由は楽しくないこと。
あ~、え~、お~とやっても、なんか恥ずかしいし気分が高まりません。
そこで考えたのが音読でした。
もともと私は本を読むのは好きですから、声をだして読めば良いわけです。
でも、好きな本を読めばいいものではありませんので、きちんと発声の練習になるものを選ぶ必要があります。
でないと、効果も半減しますし、長続きしません。
そう思って、この本を買ってみました。
内容は、一度読んだことのあるものもありますが、ほとんどは初めて目にするものばかりです。
文学の世界は改めて深いなと思わせられました。
さて、音読を開始して感じるのは、かなりろれつが回らないこと。
活舌が本当に悪い。
現役時代も活舌は良い方ではありませんでしたが、それよりもガッカリするほど悪くなっていました。
これでは声も出ないのは当たり前。
しかし、何度も読み返していくにすらすらと読むことができるようになりました。
上手く読めなくても、2回ほど読んで次に行きます。
中には読むのが難しいものもあり、そこはたどたどしくなってしまいますが、我慢して読んでいきます。
そんな感じでいくつか読んでいると、気が付けば30分くらい時間が経過していることもしばしばです。
この本を通り一遍読み終えて、こんどはkindleに入っている方丈記を読んでみたくなりました。
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとゞまりたるためしなし。
世の中にある人と栖
と、又かくのごとし。
たましきの都ののうちに、棟をならべ、いらかをあらそへる、高い、いやしき人のすまひは、世々を経てつきせぬ物なれど、是をまことかと尋れば、昔しありし家はまれなり。
方丈記は短編の随筆ですが、音読ではかなり時間がかかります。
冒頭の部分だけでも音読し、空で読めるようにできると格好いいですね。
かすれ声が解消
毎日30分くらい暇を見つけて、2週間ほど音読していましたが声がスムーズに出るようになってきました。
かすれ声もほぼ解消したようです。
なんか、少し自信も出てきたようにも思えます。
発声練習だけをしていた時は、ほとんど改善したような実感がありませんでしたが、本当に良かったです。
かすれ声が気になる人は、一度試してみてはいかがでしょうか。
ま、社交的でカラオケをやっているような方にはこんな悩みは無縁だと思いますが・・・