一般的に、白菜の栽培には肥料が沢山必要とされています。

白菜の育て方

一方、農薬どころか全く肥料を使わない自然栽培で作られている方もいるわけです。

しかしながら、このような高度な栽培法は誰にでもできることではありません。

でも、そんな高度な技術・知識を持たなくてもできてしまう、驚きの栽培法が垂直仕立て栽培です。

その方法とは、紐で縛り垂直に仕立てるだけの簡単なもの。

そんなバカげた方法で白菜ができるわけがない!

と思われるかも知れませんが、私はこのような発想が大好きです。

なぜって?

うまく行ったら痛快じゃないですか。

私も昨年から挑戦していますが、蒔いた時期が遅かったのか、きちんと結球せずに冬が来てしまいました。

もう少しだったので、うまく行きそうな感触はつかめたのです。

そんな反省から、今年は早めに種まきをして万全を期してきました。

と言うことで、今年の白菜づくりを報告します。

1.ハムシの被害を克服

2.虫よけ・寒さ除けに不織布

3.食料自給率の向上に貢献できる?

4.まとめ

1.ハムシの被害を克服

以下の記事は11月7日ですが、だいぶハムシにやられてしまったことを書きました。

対策として、糊と刷毛を使って駆除した結果、かなりの改善が見られました。

それからハムシの被害はほとんどなくなり、以後順調に育つようになりました。

しかし、一番の成長期にハムシにやられたのは大きかったようで、結球をしなかったものもあります。

垂直仕立て栽培は、植物ホルモン(エチレン)の働きであまり虫が寄ってこないと言われますが、この場所ではかなりハムシの発生が見られました。

原因としては、水路を挟んで対岸が荒地であったことがあげられます。

私の土地ではないのであまり勝手なことはできないのですが、草刈りをするくらいなら文句は言われないはずです。

来年はもう少し注意したいと思っています。

2.寒さ除けに不織布

さて、ハムシを駆除してからは順調に育ちました。

写真でもわかるように、結球しているものはかなり大きくなっています。

ま、プロが作っているような大きなものではありませんが、・・・

残念なのは、芯の中心付近をハムシにやられた株(写真手前)です。

予想以上に復活して、かなり大きくはなりましたが結球まではいきませんでした。

でも、春先の新芽を食べられるでしょうから、無駄にはなりません。

3.食料自給率に貢献できる?

白菜を作った場所は、写真でも分かるように土手です。

もちろん、傾斜した場所なので崩落の心配もあり耕起はしていません。

なぜこんなところで栽培したかと言うと、平らな土地は他の野菜で白菜を作る場所が無かったからです。

垂直仕立て栽培は基本的に不耕起です。

なので、土地があればどこでもできると考えました。

しかし、いくら何でもこんな場所ではと思いましたが、草を取り除き鎮圧しました。

そこに、7か所ほど白菜の種を蒔いたところ順調に育ったわけです。

ただ、途中でハムシにやられましたが・・・

と言うことで、予想通りできてしまいました。

しかし、まだ技術が足りなくて結球率が6割なので、来年は9割くらいに上げたいと思っています。

ただ、ここで考えて欲しいのは、

1.肥料が不要

2.農薬も不要

3.資材は支柱と麻ひも

4.不耕起

5.小面積でも耕作できる

ざっと垂直仕立て栽培の特徴を並べてみましたが、どうでしょうか。

肥料も農薬も使わず、ただ縛るだけで作物ができるのはとんでもなく凄いことだと思いませんか。

そして、不耕起ですから農業機械も要らないことになります。

これが家庭菜園だけでなく、農家まで広まれば生産コストも大幅に下がりますし、利益も増えるはずです。

日本は、化学肥料や農薬のほとんどは輸入に頼っていますが、支柱や麻ひもくらいなら国内だけで資材が調達できる可能性があります。

日本の食料自給率は38%と言われます。

日本人は、本気で食料(農業)を考えないと近い将来、飢餓に苦しむことにもなりかねません。

なので、政府に頼らず、個人でもやれることはやっておきましょう。

垂直仕立て栽培なら、少しでも土地があれば誰にでも野菜が作れます。

もちろん、慣れは必要です。

危機は突然やってきますから、常に準備を怠りなく生きていきましょう。

4.まとめ

最後に、1個収穫してみました。

外葉は虫に喰われてしまいましたので、かなり取り除きました。

重量を測ってみると1.5kg超でなかなかのもの。

ハムシにやられなければ、2kg以上にはなっていたと思います。

でも、これだけ見事なものが無肥料でできて感無量です。

味の方も、自然栽培の野菜は本当に美味しいです。

白菜もそうですが、ホウレンソウやチンゲン菜も非常に柔らかく、とろけるような美味しさ。

手前味噌ですが、キレイな黄緑で葉が光っているのが分かるでしょうか。

不都合な真実を、また一つ見つけてしまったようです。