こんにちはnonofhoです。

先日、静岡県の熱海で土石流が発生しましたが、今度は島根県です。

島根で約31万人に避難指示 浸水や土砂崩れも

梅雨の終わりのころは、それまでに降った雨で地盤が緩んでいるため、どうしても土砂崩れが起こりやすくなります。

被災された方には本当にお気の毒ですが、ここは何とか凌いでいただきたいと思います。

それはともかく、このような大災害が起きると道路などのライフラインが寸断されることが多いです。

速やかに復旧しないと、救急車も通れません。

そんなとき、一番先に駆け付けるのは誰か。

それは土建業者なのです。

真っ先に駆け付けるためのシステム

このニュースでも「消防が撤去作業」なんていってますが、消防にそんな力もノウハウもありません。

昔は地元の消防団が機能していたかも知れませんが・・・

表向きは消防であっても、消防署に土砂を排除したりする能力なってありませんから実際やっているのは地元の土建屋(建設業者)のはずです。

国道から県市町村道まで、重要な道路は維持管理の契約が事前に結ばれており、地震でも豪雨災害でも大雪でも真っ先に駆け付け復旧作業に入ります。

かつて私たちが経験した東日本大震災でも、直後に現場確認に出かけた際、見慣れた顔が重機を運転して県道の復旧していました。

本当に頼もしい存在です。

ですが、皆さんは「土建屋」に良い印象は持たれていないかもしれません。

年度末には、あちこちで工事をやっていて迷惑をかけていますからね。

年度末の工事は行政の問題

しかし、年度末に工事が多いのは何も業者のせいではありません。

行政側の都合で発注が遅れ、年度末に工事をせざるを得ないのです。

また、工事の発注が遅れるのも様々な事情があって一概には言えませんが、怠けているから遅くなるわけではありません。

国からの補助金交付が遅かったり、予算調整に手間取ったり、やってみれば分かりますが色々と大変なわけです。

そして、平時にはこのような暢気なことを言っていられますが、いざ大災害になったときにどうするか。

消防や自衛隊に活躍してもらうためには、その前に道路や橋を復旧して作業のできる状況にしなければどうにもなりません。

ヘリコプターで空からなんてたかが知れています。

緊急時にはマンパワーが絶対に必要です。

通常は無駄な人員と思っていても、いざ大災害となればそんなことは簡単に吹っ飛びます。

もちろん、それは利益を追求しない行政だからできることなのです。

一方、土建業者は民間ですから、ボランティアで仕事をしてくれるわけではありません。

災害だからと言って特別手当が出るわけではないとは思いますが、彼らが失業しないようにしておかないと肝心な時に機能しません。

社会インフラを削るのは危険だ

近年は行政の無駄を省くとして予算や組織を削ることが大流行りです。

特に新自由主義を標榜する「維新の会」などはその典型でしょうか。

しかし、冷静にかんがえてみてください。

長い間に構築された行政組織に無駄な部分がそれほどあるのでしょうか。

あるとすれば、

1)時代に合わなくなった

2)何らかの理由で機能不全になっている

3)縦割り行政の弊害

以上は、私は現役時代に思ったことです。

しかし、これらはやり方次第でどうにでもなることです。

たとえ時代に合わなくなったものがあったとしても、配置転換するなどして人員を減らすべきではありません。

減らしてしまったら簡単に元には戻らないからです。

そして、オリンピックに何兆円ものお金を「湯水のごとく」使うなら、毎年起こる災害に対してしっかりと予算付けをすべきです。

人員の確保と予算が全然足りてないと思います。

大災害はいつ来るか分かりません、まだ序の口ですよ。

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