こんにちは、とちぎエネットです。
今日の大田原は朝から猛烈に暑く、朝の9時には30℃を超えています。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
これだけ暑いと熱中症が心配になりますね。
水分や塩分などを補給したり、涼しい環境で過ごしましょう。
しかし、それでも熱中症になるのが後を絶たないのはなぜでしょうか。
(目次)
- 太陽光と熱
- 熱の移動と性質
- 熱中症と輻射熱の関係
- 輻射熱をブロック
- まとめ
1.太陽の光と熱
太陽光(熱)について、分かりやすく解説されているサイトがあったので、引用させていただきます。
これを理解しないと、闇雲(やみくも)に対策してもだめなのです。
特に「熱の移動」に関しては・・・
地球に届く(大気圏外)太陽エネルギーの量は、1.37kW/㎡/秒。
1ccの水の温度を1分間で2℃上昇させるエネルギー量に相当。(地上にはその7割程度)
※この部分は筆者。
1㎡に当たる太陽光全てをエネルギーに変換できたとして
1リットルの水を1時間に
1000cc÷2×60×60×0.7=5.04℃
温めることができます。
太陽光は一種の電磁波で、物体に当たると、物体の分子と激しく反応し熱を帯びます。
これが私たちが、太陽光に当たると熱を感じる理由です。
2.熱の移動と性質
熱は「対流・伝導・輻射(放射)」の3つの形態で移動します。
対流・・・物質の移動に伴って熱が伝わる
伝導・・・熱が触れ合った物質の中を直接伝わっていく
輻射・・・熱が電磁波として伝わる
輻射の場合には、相手方がこの電磁波を吸収することによって熱が伝わります。
そして何もない真空でも伝わる性質があります。
たき火など、直接触れなくても手を近づけるだけで温かく感じますが、これは輻射(放射)の身近な例と言えます。
以上、引用させていただきました。
3.熱中症と輻射熱の関係
さて熱中症でググってみると、残念ながらあまり輻射熱との関係はでてきません。
これはこれで大切なことですから、ぜひ認識しておいてください。
とりあえず、一つだけ見つけました。
やはり、壁に熱がこもってしまうことが熱中症の原因になるようです。
現在の建築設計が、冬の断熱を意識しすぎるのではと思っていますがどうなんでしょうか。
4.輻射熱をブロックする
経験上からも、気温だけでなく、輻射熱が熱中症の大きな要因であることは疑いようがありません。
なので、太陽光を反射することのできるサーモプロテクトSを一昨年から使っています。
実は、6年前のリフォーム時に使いたかったのですが、建築士に酷評されて使いませんでした。
それでは、具体的に温度を測って検証してみましょう。
我家は東西に向いて建てているので、夏の朝日はかなり強烈です。
出窓の表面温度を測ってみますと、パネル(サーモプロテクトS)の前面で31.7℃。
次にカーテンの前で、33.9℃。
2.2℃の差がありました。
次にアルミサッシのフレームを測ってみますと、46.9℃と非常に高いことが分かります。
つまり、ここから輻射熱が放出されているはず。
朝のうちですからあまり気になりませんが、できれば早めにブロックしておきたいところです。
次にサンルームです。
ここは、天井部分の約半分をサーモプロテクトSで太陽光をブロックしています。
サーモプロテクトSは、純度の高いアルミ製なので太陽光の97%を反射します。
つまり熱をほとんど発生させないのです。
なお、熱の伝導を回避するために浮かせています。
写真のように、夏は太陽光を反射させることでサンルーム内の温度上昇を大幅に抑えることができます。
温度を測ってみましょう。
反射温度計なので、あまり正確とはいえませんが38.3℃でした。
次にサンルームのアルミフレームは、54.1℃。
かなり熱くなっています。
サンルーム内の温度は、33.5℃くらい。
外の温度は室内よりも1℃程度高い、33.5℃程度でした。
4.まとめ
実際問題として、気温が34℃もあると、どうにも暑くてかないません。
これに輻射熱がガンガン入ってくると「熱中症」になってしまうかもしれません。
そうなる前にエアコンなどを使う必要はありますが、そこでひと工夫しないと電気代が大変なことになります。
すぐにはできませんが緑のカーテンはとても有効です。
特に柿は成長が早いのでおすすめです。
それから、庭の照り返しには遮光カーテンを使っていますが、芝生にしておけばかなり緩和されます。
遮光カーテンは良いものでないと効果が疑問です。
私たちは、これまで断熱材は厚くれば厚いほど高性能と思わされてきました。
しかし、厚くすればするほど輻射熱が壁の内部にたまり、時間をかけて熱を放出するようになります。
つまり、夏は「熱帯夜」になりやすい。
したがって、これからの時代は、もっと科学的に輻射熱と付き合う必要がありそうです。
(追記)
やはり当夜は暑くて眠れませんでした。
寝室は2階ですが、屋根材はガルバリウム鋼板、断熱材にはグラスウールを入れてあります。
しかし、日中に蓄えられた熱がじわじわと来ているのか、どうにも暑いのです。
朝になって、壁や天井の温度を測ったら32℃近くありました。
やはり輻射熱が出ていたと考えられます。
サーモプロテクトでブロックしたいところですが、リフォームをすでに終えているので施工は困難です。