私は、若い時から株式投資に興味がありましたがやってきませんでした。
そんな経済的な余裕がなかったことと、仕事に身が入らなくなることを恐れたからです。
その当時の職場には株をやっている人がいて、お昼休みにはラジオで市況を聞いていました。
その人の仕事ぶりをみるとまるでやる気がなく、周りからも顰蹙をかっていました。
早い話が、株に夢中になりすぎて本業はおざなりになっていたわけです。
あくまでも噂ですが、周囲からは株で儲けて車や高級な時計を買ったとか言われてました。
プライベートな話ですから、きちんと仕事をしさえすれば問題はないのですが、そこはなかなか難しいようです。
時代は変わり、今や国が投資を後押しているような状況ですから、たぶん多くの人がやっているのでしょう。
つみたてNISAの概要
2024年以降、NISA制度の抜本的拡充・恒久化が図られる見込みとなっています。(NISA制度の抜本的拡充・恒久化についてはこちら)
つみたてNISAとは
つみたてNISAとは、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です(2018年1月からスタート)。
つみたてNISAの対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組みとなっています(対象商品についてはこちら)。
利用できる方 日本にお住まいの18歳以上の方(※1)(口座を開設する年の1月1日現在)
ただし、つみたてNISAと一般NISAはどちらか一方を選択して利用可能非課税対象 一定の投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益 口座開設可能数 1人1口座(※2) 非課税投資枠 新規投資額で毎年40万円が上限(※3)(非課税投資枠は20年間で最大800万円) 非課税期間 最長20年間 投資可能期間 2018年~2023年 投資対象商品 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託(対象商品についてはこちら)
○例えば公募株式投資信託の場合、以下の要件をすべて満たすもの
・販売手数料はゼロ(ノーロード)・信託報酬は一定水準以下(例:国内株のインデックス投信の場合0.5%以下)に限定・顧客一人ひとりに対して、その顧客が過去1年間に負担した信託報酬の概算金額を通知すること・信託契約期間が無期限または20年以上であること・分配頻度が毎月でないこと・ヘッジ目的の場合等を除き、デリバティブ取引による運用を行っていないこと
しかし、国が勧めるものを鵜呑みにして投資など危険ではないでしょうか。
そもそも株式投資は自己責任でするもの。
国が、そんなバクチのようなこと推奨するのは何か裏があると思った方が良いと思います。
つみたてNISAやめたほうがいい?デメリットや注意点をプロが解説
上記の記事から一部を引用します。
つみたてNISAのデメリット・注意点1:積立投資しかできない
つみたてNISAは、積立投資専用のNISAですので、一括での買付はできません。つみたてNISAで1年間に非課税で投資できる投資金額(非課税投資枠)は年40万円までですが、一度に40万円投資することはできません。
つみたてNISAのデメリット・注意点2:決められた投資信託・ETFしかできない
つみたてNISAで購入できる商品は金融庁の基準を満たしたおよそ200本の投資信託・ETF(上場投資信託)のみ。それ以外の投資信託やETF、さらには株式や債券などの金融商品を購入することはできません。
つみたてNISAのデメリット・注意点3:短期投資に向かない
後述しますが、投資信託は分散投資をしながら長期で利益を目指す商品です。長期間運用することで複利効果を味方につけ、効率よくお金を増やすことができるのです。短期投資では味方につけられる複利効果も限られていますし、それほどお金も増えません。
つみたてNISAのデメリット・注意点4:投資金額が少ない(年間の非課税枠が少ない)
つみたてNISAの非課税投資枠40万円は、月額に換算するとおよそ3.3万円です。月3.3万円以上投資したい場合、課税口座(特定口座または一般口座)を利用する必要があります。
これが良いのか悪いのか、よく分かりませんね。
株式投資は儲かる?
なので、つみたてNISAをもう少し深堀します。
つみたてNISAの対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組みとなっています。
次に、経済アナリストの森永卓郎さんの記事を見てみましょう。
この記事は新NISAですが、基本は同じなはずです。
インタビュー「少なくとも今、新NISAは絶対にやってはいけない」経済アナリスト・森永卓郎氏
新NISAを使った投資をどう考えるべきか。経済アナリストの森永卓郎氏に聞いた。(聞き手=安藤大介・編集部)
── 少額投資非課税制度「新NISA」が2024年にスタートする。
■少なくとも今、新NISAは絶対にやってはいけない。現在の株価はとてつもないバブルの状態だ。ギャンブルとしてやるなら別だが、老後資金や生活費に回すお金でやってはいけない。
── その根拠は?
■現状は1920年代の米国に似ている。当時、米国は家電と自動車のバブルに沸き、圧倒的な競争力を持っていた。繁栄は永遠に続くといわれていたが、29年10月24日の「暗黒の木曜日」に市場開始早々、ゼネラル・モーターズ株に大量の売りが入り、暴落が始まった。アップダウンを繰り返し、底値に達した32年7月にはニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は10分の1になった。
「技術が発達していない昔の話だ」という人もいる。ただ、現在でも同じようなことは起こっている。数年前までロシアやブラジルなどBRICSへの投資が注目され、私の周りにもロシア株投信につぎ込んでいた人がいたが、今の価格は10分の1になっている。世界全体でも、こうしたことが起こる可能性がある。
── バブル崩壊の可能性が高く、投資を考える段階でない、と。
■私自身も何年か前まで、全体として株価は右肩上がりで行くと思っていた。だが(商品の価値は費やされた労働量で決まるという)「労働価値説」で考えれば、お金は裏側で働く人がいるから価値があるわけで、投資をしたからお金が増えるということはない。
今起きているのは「ドットコムバブル」だ。米アマゾンやマイクロソフトなどのGAFAMが実力以上の株価をつけている。しかし未来永劫(えいごう)、繁栄を続けることはなく、必ず調整が来て元に戻る。
米10年債は利回り年4%
── では、投資はどうすれば?
■株ではなく債券を買えばいい。米国の10年債はだいぶ下がってしまったが、それでも4%程度の利回りがある。24年は円高になるリスクがあるので短期運用はダメで、米国債の20年債や30年債を買うべきだ。ただ、債券そのものは新NISAの対象ではないのだが。
── その他には?
■ギャンブルとしてやるのなら、株価が下げトレンドに入ったら、(日経平均の日々の値動きのマイナス2倍の値動きが期待できる)「日経平均ダブルインバース上場投信」は、短期勝負だが、すごくもうかる可能性がある。バブル崩壊時はパニック状態となり、株価はものすごい勢いで下がるので、そこに乗っかればいい。
私自身、日経ダブルインバースを購入したが、その後相場が上がり、半額以下になっている。「言った以上、自分も買った」という程度で、資産全体に影響を与えるほど買っていない。参入は、あくまで、皆がパニックを起こし、売りが売りを呼ぶ展開になったらすればいい。私は、早ければ25年にもバブル崩壊が始まると思う。
── では、相場が下落した後なら新NISAに参入できるのか。
■そうだ。ただし、積立投資はすべきでない。「ここは勝てる」という場面で勝負をかけるべきだ。ぼうっとしている人は勝てない。少なくとも、老後資金や将来の支出に備えた貯蓄は、銀行預金や郵便貯金にすべきだ。
(森永卓郎・経済アナリスト)
■人物略歴
もりなが・たくろう
1957年東京都生まれ。80年東京大学経済学部卒業。三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)主席研究員などを経て現職。独協大学経済学部教授も務める。
週刊エコノミスト2024年1月9日・16日合併号掲載
新NISA インタビュー 森永卓郎氏 「ドットコムバブル」は崩壊も 新NISA使わず米国債投資を
森永先生のご意見は、
ギャンブルとしてやるなら別だが、老後資金や生活費に回すお金でやってはいけない。
つまり、お金の余裕があって、ギャンブル感覚でやれる人だけと言っています。
また、
積立投資はすべきでない。「ここは勝てる」という場面で勝負をかけるべきだ。ぼうっとしている人は勝てない。少なくとも、老後資金や将来の支出に備えた貯蓄は、銀行預金や郵便貯金にすべきだ。
株を買って積み立てしたような気分でいるようではだめだと言っているわけです。
この程度のことは少し考えれば分かりそうなのですが、甘い言葉に騙されるのは人の常。
非課税ですからやってみませんか、だなんて危ない危ない。
小金を欲して大金を失うなかれ
実は私も株を保有していたことがあります。
経済の勉強のため、50歳から10年間ほどですが2銘柄(12万円相当)を買って市場の動向をみていました。
10年間は保有するだけで売買はしませんでしたので配当金だけでしたが、株価はそれぞれ2倍近くになり、売却するときは大きな利益となりました。
この時思ったのは、株式投資はさほど難しくないということでした。
優良銘柄を買えば損失を出す確率は非常に低く、長期にわたって保有していれば配当金が受け取れるわけです。
ただ、投資したお金は売却しないと使えませんので、お金に余裕のある人しか投資はできないことを肝に銘じる必要があります。
もちろん、デイトレードのように頻繁に売買を繰り返すならできますが、当然ながらとうまく行くとばかり限りません。
優秀な人は国際情勢を見ながら投資したりするわけですが、一般の人が簡単にできると思うのは間違いです。
一方、預金金利がゼロの現状では、株式投資の方がは銀行に預けるよりもはるかに利回りは良いわけですが、まかり間違えば元本割れもあるわけです。
株価が半分になったらどうしますか。
いくらAIで投資などといっても、損切りをするのは本人しかできません。
株と言うのは、買っても売っても手数料がかかります。
証券会社は、株の価格動向ではなく、取り扱い量が多くならないと儲かりません。
つまり、たくさんの人に株式投資をやってもらいたいのです。
儲かるか損するかなんてどうでもいい話。
少しばかりの配当金を貰って、大金を失わないようにしたいものです。