またもや電気料金が上がるようです。
経済産業省は19日、太陽光など再生可能エネルギーの普及のため電気料金に上乗せしている賦課金について、2024年度の標準的な家庭(1カ月の使用量400キロワット時)の負担額が年間1万6752円になると発表した。 前年度から約1万円増加し、4月使用分から適用される。政府が支給している電気料金の補助金は5月に縮小される予定で、賦課金と合わせて家計の負担が増す可能性がある。
出典:JIJI.com
おいおい、年に1万円の増ってなんだよ。
再エネ賦課金はもう10年以上やってるんだから廃止ではないのか。
と、腹が立つのはよく分かります。
この国は、一度取り始めた税金は絶対に廃止はしません。
しないどころか、小さく生んで大きく育てることばかりやっています。
ところで、この再生エネ賦課金を知っている人はどれだけいるでしょうか。
福島第一原発事故から、自然エネルギーによる発電を促進するために導入されたものくらいは知っているでしょうが、その運用までは分からないと思います。
今回、再生エネ賦課金が大幅に値上がりと言うニュースを見て、どうしてこれほど上がるのか、もっと詳しく知らなくてはいけないと思いましたので調べました。
再生可能エネルギー賦課金制度とは
資源エネルギー庁の資料から
固定価格買取制度の仕組み
「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」は、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度です。電力会社が買い取る費用の一部を電気をご利用の皆様から賦課金という形で集め、今はまだコストの高い再生可能エネルギーの導入を支えていきます。この制度により、発電設備の高い建設コストも回収の見通しが立ちやすくなり、より普及が進みます。
対象は、太陽光・風力・水力・地熱・バイオマス発電となっています。
再生可能エネルギー発電促進賦課金とは
固定価格買取制度で買い取られる再生可能エネルギー電気の買い取りに要した費用は、電気の使用者から広く集められる再エネ賦課金によってまかなわれます。再生可能エネルギーで発電された電気は、日々使う電気の一部として供給されているため、再エネ賦課金は、毎月の電気料金とあわせていただいています。
再エネ賦課金の特徴
- 電気を使うすべての方にご負担いただくものです。
- 電気料金の一部となっています。
- ご負担額は電気の使用量に比例します。
- 再エネ賦課金の単価は、全国一律の単価になるよう調整を行います。
- 皆様から集めた再エネ賦課金は、電気事業者が買取制度で電気を買い取るための費用に回され、最終的には再生可能エネルギーで電気をつくっている方に届きます。
- 再エネ賦課金の単価は、買取価格等を踏まえて年間でどのくらい再生可能エネルギーが導入されるかを推測し、毎年度経済産業大臣が決めます。なお、推測値と実績値の差分については、翌々年度の再エネ賦課金単価で調整します。
- 買取制度によって買い取られた再生可能エネルギーの電気は、皆様に電気の一部として供給されているため、電気料金の一部として再エネ賦課金をお支払いいただくこととしております。(なお、再エネ賦課金単価の算定の際、買取に要した費用から、電気事業者が再生可能エネルギーの電気を買い取ることにより節約できた燃料費等は差し引いております。)
- 再生可能エネルギーの電気が普及すれば、日本のエネルギー自給率の向上に有効です。エネルギー自給率が向上すると、化石燃料への依存度の低下につながり、燃料価格の乱高下に伴う電気料金の変動を抑えるといった観点から、すべての電気をご利用の皆様にメリットがあるものだと考えています。
本制度へのご理解をお願い申し上げます。
つまり、再生エネ賦課金とは
使った電気の量に1.4円/kwhを掛けたものです。
ところが、今回の記事ではなんといっているでしょうか。
2024年度の標準的な家庭(1カ月の使用量400キロワット時)の負担額が年間1万6752円になると発表した。 前年度から約1万円増加し、4月使用分から適用される。
なんか変ですね。
なぜこれほど増加するのか、JIJI.comの記事では触れていません。
こんな記事を見つけました。
再エネ賦課金が大幅に低下、買取価格の低減と卸電力価格の高騰で
(一部抜粋)
経済産業省が2023年度以降のFIT(固定価格買取制度)とFIP(フィードインプレミアム)の買取価格と合わせて、2023年度の再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)の単価を決定した。再エネ賦課金の単価は前年度の3.45円/kW(キロワット時)から大幅に低下して1.40円/kWhになる(図1)。5月分の電気料金から適用する。電力の需要家にとっては朗報だ。
図1 再エネ賦課金の推移(円/キロワット時、年度別)
FIT制度を開始した翌年の2013年度から上昇し続けた再エネ賦課金の単価が初めて低下する。しかも半額以下という急激な減少である。FITによる電力の買取単価が徐々に下がってきた効果もあるが、再エネ賦課金の単価を算定する時に参照する日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格の高騰が最大の要因だ。
毎年度の再エネ賦課金の単価は、その年度に想定される買取費用の総額から、回避可能費用と事務費を差し引いたうえで、想定される販売電力量で割って算定する(図2)。
図2 再エネ賦課金の算定結果(2023年度)
つまり、賦課金単価は一定ではなく、上記のような算式で計算されています。
たまたま2023年が1.4円/kwhと、非常に低い単価だっただけでした。
しかしなんか納得がいきませんよね。
一旦下がった単価がまた元に戻るなんておかしくないですか。
この点はもっと深く追求必要がありそうです。
2月の電気代
さて、我が家の電気代を見てみましょう。
2月は、寝室の暖房にオイルヒーター暖をとることが多かったのでかなり請求が多い月でした。
使用量 402kw
昨年同月は257kwだったので少し油断したかも知れませんが、風邪でもひいたらつまらないので無理をしないようにしています。
薬代で軽く3千円くらいは飛んでしまいますからね。
再生エネ賦課金については、確かに562円とかなり少額になっています。
2022年の単価に置き換えると
402kwh×3.45円=1,387円。
ちなみに2024年は1万円ほど増えると言っていますので、単価を計算してみましょう。
16,752円/400kwh/12カ月=3.49円
一気に2022年の水準以上にまでの値上がりですが、これは釈然とはしませんね。
やはり電気の使用量を「差し控える」ことが必要なようです。
メガソーラーは利権化している?
ついでですが、最近大きな話題になっているのがメガソーラーの環境問題です。
このXの投稿動画を見てください。
大地を埋め尽くすソーラーパネル、どうしてこんな馬鹿げたことができるのでしょう。
いくら何でもやりすぎでしょう。
厳しい規制が必要です。
しかも中国企業ばかりなようですから、政治が腐敗している現状では何を言ってもダメかも知れませんが、国民が声を上げることは大切です。
この動画は短いですが、良くまとまっていて分かりやすいので参考に貼っておきます。
まとめ
私個人は太陽光発電の否定派ではありません。
太陽熱温水器を推進しているのでそう思われている方もいるようですが、発電の前に太陽熱を使いましょうと言っているだけです。
なぜ簡単に使える太陽熱を利用しないのか。
そこには深い闇があるのです。
電気もそうです。
なぜメガソーラーばかりなのか、そんな疑問を持ったことはありませんか。
小規模分散型ではダメですか?
いやいや、それでは電力会社が儲からないんです。
個人が自宅の屋根の上にソーラーパネルを載せて、自家発電して電力会社から電気を買わない人が増えたら困るんです。
オフグリッドなんて無理?
そんなことありません、簡単にできます。
権力者はエネルギーで国民を縛っておきたいのです。
勝手な真似をさせない、そういうことです。