石の上にも3年と言う諺があります。
その意味は、
冷たい石の上でも3年も座り続けていれば暖まってくることから、辛い仕事や難しい仕事でも、3年も経てば慣れて先の見通しも立てられるようになるという教訓が込められています。
と言うことになっていますが、このままだと足りないものがあります。
石の上に3年は単なる比喩としても、ただ3年やっていれば何とかなるというのは少々甘いのではないでしょうか。
どんな仕事でもそうですが、何ごとも長くやれば良いわけではなく、常に努力を重ねなければものになりません。
垂直仕立て栽培においても同じで、ただ垂直に仕立てるだけではその機序が分かりません。
たとえうまく行ったとしてもビギナーズラックだったなんてこともよくあるわけです。
私もそれを何度も経験しましたから、それまでの3年間の成功と失敗を踏まえ、4年目は垂直仕立て栽培以外の基本的な知識の再確認を行いながら栽培をしました。
その結果、異常な高温であった年であったにもかかわらず、一部を除いて概ね満足のいく結果を得ました。
そもそも肥料・農薬を使わない自然栽培に近い栽培法なので、一般的な栽培技術はあまり参考にできませんが、諦めずにやっていればうまくできるようになるはずと思っています。
さて、昨日は矢板の圃場に出かけてみましたが、昨年の秋に蒔いたニンジンとカブが順調に育っているので少し収穫しました。
野菜がとんでもなく高い状況ですが、無肥料・無農薬の野菜が心置きなく食べられるのは贅沢ですね。
ニンジン
ニンジンは9月の中旬に蒔いたのですが、あまり発芽が良くなくて蒔き直しをしています。
それでも気温が高いせいなのか、私の蒔き方が悪いのか分かりませんが発芽は思ったほど揃いませんでした。
しかし、発芽がまばらであったことが良かったのか、12月上旬には何本か収穫できるほどになっていました。
※11月までは垂直仕立てをしています
下の写真は別の畝ですが、そこそこ育っているものの、これから寒くなるのでどこまで育つのか分からない状況でした。(2024.11.2撮影)
そこで寒さ対策に不織布をベタ掛けにしておきました。
なんと、今はここまで成長しています。(2025.1.11撮影)
洗ってみると、ニンジン特有の色と艶がありますし、大きさも売っているものと遜色ありません。
今回驚いたのは、不織布たった1枚でここまでになること。
ニンジンは寒さに強く、少し成長が遅れていても少し保温してやれば何とかなりそうです。
蕪(カブ)
次にカブです。
これもニンジンと同様に寒さには強く、直接霜に当てなければこんな寒い中でも大きく育ってきます。
不織布1枚で問題ありません。
前回も大きなものを収穫しましたが、1週間も経たないうちに結構な大きさになっています。
肌もきれいで、とても美味しいです。
なお、カブに関しては密植栽培です。
筋蒔きで密植にすると、自然と葉が立ち上がるため、垂直仕立て栽培と同様の効果があるとされています。
間引きは基本的に行わず、大きくなった順から収穫しているだけですが、これが上手くできれば葉物野菜は楽に栽培が可能なのは言うまでもありません。
しかし、これがなかなか難しい。
小松菜で何度もやっているのですがうまく行きません。
今年もダメもとで何度か挑戦するつもりですが、昨年よりもうまくできそうな気もしています。
それにしても、昨年は春と秋にカブを作ったのですが、どちらも成功したのは偶然なのでしょうか。
特別なことはやっていないのですが・・・
まとめ
ニンジン・カブが上手くできて本当に嬉しく思います。
これまではどちらもあまり良くできなかったので喜びも大きいのですが、当然買う量も減って家計にもかなりの貢献となっています。
野菜は例年この時期は品不足で高いですが、今年は特に不作で高くなってしますから有難みも違います。
2月中旬くらいまでは買わなくて済みそうです。