私は4年以上前からインボイスについて、フリーマーケットの仲間に警鐘を鳴らしてきました。
別に税理士でもないし、経済に強いわけでもないけれど、知れば知るほどとんでもない制度だとわかったからです。
しかし、多くは自分は関係ないからと反応はさっぱり。
我々、フリーマーケットに出店しているものは、100%個人事業主です。
年間売り上げ1千万円なんて人はいません。
野菜とか手作り工芸品を売ったところで、そんな金額になるはずもなし。
ところが、これまで非課税だった売り上げ1千万円以下の非課税事業者にも消費税を払えと言うのがインボイスです。
廃業の危機
しかし、こんな制度が導入されたら事業は続けていけません。
廃業の危機です。
例えば、フリーマーケットで仕入れた商品を販売したとしましょう。
それで年収は300万円。
そんなに稼げる人は稀でしょうが、インボイス登録をするとそこから10%、30万円の消費税が取られます。
手元に残るのは270万円。
従来の収入(利益ではない)を確保するには10%の値上げするしかありませんが、実際に値上げできますか?
商売してみれば分かりますが、お客さんに前回まで1000円だったものが、今回から1100円になりました、よろしく。
と言っても、じゃぁいいですとなる可能性大でしょう。
そうなると、利益が減っても売りたいので従来通りになってしまうのが落ちです。
得するのは誰でしょう。
もちろん国ですね。
しかし、300万円の売り上げから30万円を国が奪うというのはどう考えてもおかしいでしょう。
仕入れを差し引いて、自分の労働時間を入れたら完全に赤字。
暮らしていけませんよ。
そして、一般的に言われている「預り金」なんてものは、名目だけでそんなものは現実には存在しません。
モノの値段は誰が決める
昭和の高度成長のときの笑い話に、こんなものがあります。
高速道路のサービスエリアで、3千円・5千円・1万円のさつきの鉢植えを売っていました。
1万円の鉢が売り切れたので、値札を5千円のを1万円、3千円のを5千円に変えました。
すると、また1万円のものが売り切れてしまいました。
最後に残った5千円の鉢を1万円に変えたところ、これもまた売り切れてしまいました。
結局、全部1万円で売れたわけです。
つまり、値段なんてあってないようなもので、売りたい人と買いたい人が納得すればどうでもいい話なわけです。
そうですよね。
そこに国が割って入って、売り上げの10%をよこせと言っているわけです。
まるでヤクザでしょう。
年間、何千万円もの荒稼ぎしているならともかくも、たかだか3百万円程度の小規模事業者から売り上げの10%も国が取り上げるなんて噴飯ものです。
消費税は利益に課税されるのではありません。
売り上げにかかるんです。
そこには人件費もはいりますから、とんでもなく重い税であるのです。
やっていけなければ、廃業して派遣労働でもやれってか。(怒)
誰にだってやりたいことはありますし、最初から何千万円も稼げるわけではありません。
あまりにも冷たい仕打ちです。
インボイスに反対しよう!
さて、インボイス制度のおかしさを知れば当然反対でしょうが、問題はどうしたらこの危機を乗り越えるかです。
一番簡単なのは、インボイス制度を導入させないことです。
そのためには、絶対にインボイス登録をしないこと。
登録しなければ不利益を被るかも知れませんが、そこは我慢比べ。
10月までにはまだ時間があります。
もしも、すでにインボイスを登録してしまったなら取り下げができます。
簡単だそうなので、ぜひ取り下げしましょう!
多くの仲間を救うために。