【農(マルノウ)のひと】農業界もいろいろ大変なようです

息子が介護福祉士の試験を受けるため、群馬県の高崎市(Gメッセ)を車で送迎しました。
試験が終わるまで6時間以上待っていなくてはならないので、最近気になっていた「農(マルノウ)のひと」を近くの本屋で買って車の中で読みました。
この本の主人公は、「野菜の垂直仕立て栽培」で有名な道法正徳氏だ。
YOUTUBEで拝見することが多いのだけれど、物言いがハッキリしていて淀みが無いから若いころは敵も多くて苦労したんだろうなと思っていたら、やっぱりそうでした。
この本には、道法氏の歩んできた道のりを関係者を交えて面白く書かれているが、同じような苦労をしてきた人間にはその苦労、葛藤は手に取るように分かります。
私よりも一つ年下のようですが、我々の年代は何ごと前例に従わなかったり、先輩に異論を唱えたりすると強烈なバッシングに合いました。
道法氏も我が道を行く姿勢を貫いたため、左遷も何度も受けたようです。
そのおかげで常識を覆す大発見ができたと書いてはありますが、私にはそうは思えません。
並外れた観察力がそうさせたものであり、左遷なんかされなくても同じであったろうと思います。
私は小さな農家の長男に生まれたのですが、中学生のころ父が言った言葉を覚えています。
新潟に米作りの研修に行った後でしたが、名人は稲と対話ができる、稲が何をしてほしいかが分かると言うのです。
どんな職業にも名人や達人はいるわけですが、そのほとんどは個人の到達した技術であって万人に伝えることのできるものではありません。
しかし、道法氏の技術、無農薬で無肥料栽培ができれば世界は大きく変わるはずです。
荒唐無稽と一蹴するのは簡単ですが、実際にやって成功している人も多いのですからやらない理由などありません。
必ずや農薬と化学肥料漬けの現代農業に革命を起こしてくれるはずです。
道法氏の場合、指導員として全国からお呼びがかかるほどの人気らしいので、今後どこかでお目にかかれることもありそうな気がします。
なお、この本も売れているそうですが、本命の「野菜の垂直仕立て栽培」はネットで注文してしまったのでまだ届きません。
農薬も肥料も使わず野菜や果樹を育てる技術が本物かどうか。
私も参戦して確かめたいと思っています。