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【給湯と暖房】一年中太陽熱を無駄なく利用できる新PCM温水暖房システム

2020/10/17
 
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nonofho
元地方公務員。農業土木技術者。農業基盤整備の設計・施工に係わること42年、そのノウハウを生かして自然エネルギーの有効利用を考えています。栃木県在住。

 

ソーラーエアーヒーターの新製品が出たのでご紹介します。

ソーラーエアーヒーターは、正確な表現ではありませんが、太陽熱を真空管内のPCM(相変化材料)で蓄熱し、そこから空気を媒体にして熱を取り出す装置です。

 

仕組みは単純ですが、相変化材料の熱変化については非常に理解しがたく、販売している私でも未だに良く理解できていませんが、以下の図で概要を説明します。

熱の相変化のイメージ

 

 

1.太陽光が真空管に当たり内部が熱くなります。

2.熱は固体のPCM(相変化材料)に吸収されると液状化することで閉じ込めます。

3.電動ファンで真空管内で空気を送ると液状化したPCMが熱を放出します。

4.熱を放出するとPCMは再度固体化します。

5.この繰り返しとなります。

 

ソーラーエアーヒーターは温風を発生させる装置なので暖房に使うのが一番簡単ですが、冬期間だけでは稼動期間が短く、一年中使えるシステムが望まれていました。

 

暖房と給湯が同時に使える

 

今回の製品はパネルが2枚セットになっており、暖房と給湯が自由に使えるのが最大の特徴です。

これまでソーラーエアーヒーターは、北海道のような極めて寒い地域で有利な製品と考えてきましたが、これでどこの地域でも使うメリットが出てきました。

 

以下、概要を説明します。

このシステムの核心は、2重構造のカプセル式タンクにあります。

容積は、内側が250リットルの貯湯用、外側のタンクは304リットルと特殊な構造となっています。

差の54リットルの空間に熱風が循環することで、お湯を沸かしたり、温風を室内に送りこむことが自在にできるようになっています。

PCM給湯暖房システムのイメージ

 

温水温風タンク

 

このシステムでの暖房の考え方は以下のようになります。

1.日中は太陽熱を採熱できるので、電動ファンを回せばそのまま温風が使えます。

2.夜間は、真空管内のPCMに熱が蓄積されていれば30MJまで使うことができます。

※暖房の目安は、家屋の断熱構造にもよりますが真空管30本のパネルで50㎡が目安です。毎日が晴天ではないので当然ながら補助熱源(ストーブやエアコン)が必要です。

 

温水については、冬期間はパネル1枚で沸かしますが、春から秋は2枚となるので大幅に余裕ができます。

つまり、多少天候が悪かったとしても2倍の能力でお湯を沸かすことができるので、年間を通すと大幅な燃料節約になるはずです。

 

カプセル式タンク

 

用途に応じた3タイプのバリエーション

 

なお、採熱パネルは2枚一組の一体型で、真空管の本数は50本、60本、80本の3タイプが用意されているとのことです。

架台は、地上用・屋根用があります。

 

一般的な施工例

 

採熱能力については、下表の左側に書いてありますが、中国語なので日本語で概要を説明します。

 

カタログから抜粋

 

※暖房の目安は30本のパネル1枚で50㎡です。(部屋の断熱構造で差があります)

 

 

(概要)

・名称 空気式太陽エネルギー集熱器

・集熱器 真空管径 Φ58mm 管長2100mm 単管通風能力 ≧6㎥/h.kpa ≧吸収率90% ≧放射比0.05

・集熱器占用面積 10.5㎡

・集熱効率 ≧55%

・電動ファン 風量570㎥/h(9.5㎥/分)

※中国は電圧が220Vなので、日本で使う場合には変換トランスが必要なので国産を使った方が無難です。

・補助熱源 電気の使用となっていますが、日本では不要と思われます。

以下、コントローラに関する部分は省略します。

 

次に温風の出力データを見ていきます。

 

 

上の表は、計測した温度を時系列で表しています。(オレンジ色は晴天、青は曇天となっています。)

計測は20分間隔で行っていますが、最高で160℃に達していますから、かなりの熱源として期待できると思います。

 

下の表は出力(KW)です。

最大で6KWを超えています。PCMは90℃以上にならないと相変(液状化しない)しないと言われているので、10時前後から午後の3時半ごろまでが有効な採熱なはずです。これは一般的な真空管で水を入れて実験すると、9時前及び午後の3時半以降は仮に晴天であってもほとんど温度が上がりません。

 

(参考)

【ソーラーエアーヒーター】標準得熱量 30MJ(メガジュール)について

 

施工事例

 

写真は中国での施工事例ですが、中国ではすでに真空管式太陽熱温水器は十分に普及しているので、ソーラーエアーヒーターはほとんど暖房用とのことです。

一方、日本では太陽熱温水器の普及が非常に遅れていますので、新築やリフォーム時にリビングの暖房と給湯で使えば大幅な燃料節減になるはずです。

 

これは架台を使わずフラットに設置した事例です。真空管式の場合、全方向から光が入るので、日当たりさえ良ければあえて45度にしなくてもさほど問題ありません。私なら下に反射板を置き効率を高めます。

 

 

斜面に2セット連結した事例のようです。

単品のパネルよりも、2枚使うなら中央にヘッダーがあるので設置がし易いと思います。

 

 

価格について

 

価格については以下の通りです。(送料・消費税は含まれません)

PCM採熱パネル一体型 60本(30×2)  550,000円

貯湯タンク 250L(304L)   250,000円

架台  20,000円

コントローラ   15,000円

※ このほか、電動ファンや風管、保温材、給湯用配管、ミキシング弁などが必要となります。

※電動ファンについては用意できますが、国産を使った方が静音性が高く安心です。(高いですが)

 

個人的な意見ですが、他社の真空管式太陽熱温水器(分離分割型)の300Lで80~100万円しますので、温水の容量は250Lですが、暖房もできるシステムでこの値段は格安と言えるのではないでしょうか。

 

 

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nonofho
元地方公務員。農業土木技術者。農業基盤整備の設計・施工に係わること42年、そのノウハウを生かして自然エネルギーの有効利用を考えています。栃木県在住。

Comment

  1. 稲葉令子 より:

    新築の家を建てる予定の者です。太陽光発電のオール電化が標準の家なのですが貴社のシステムは導入可能でしょうか?
    また施工までしていただけますでしょうか?施工まで含めた費用についても教えてください。
    よろしくお願いいたします。

    • nonofho nonofho より:

      稲葉様
      当社は、原則として関東近県のお取引とさせていただいております。販売できるかどうか、まずはお住いの場所を教えてください。(県・市町村)

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