【災害に強い】ソーラーエアーヒーター+太陽光発電で暖房と温水作ろう

今回の大寒波、大雪で「オール電化も考え物」との記事をヤフーニュースでみつけました。
これは秋田県での話ですが、雪国でオール電化にすることはあまりないと聞いているので、多分にレアなケースでしょうか。
コメントを読むと辛辣な意見が多いことは当然ですが、かといって電気ですべてのエネルギーを賄える生活は便利だし、経済的に問題がなく災害にも強いのだったら私も取り入れると思います。
でも、10年前の東日本大震災やその後の大雪や台風などで停電が多発している現状では、やはり電気だけに頼ることは無理があるように思えます。
女性「オール電化も考え物です」、娘は毛布かぶって受験勉強…暴風雪で秋田停電
配信
2017停電で信号が消え、渋滞の発生した秋田市内(8日午前10時52分)
秋田県内は低気圧が通過した影響で7日夜から沿岸を中心に暴風雪の被害に見舞われた。八峰町で42・4メートルなど4地点で観測史上最大の最大瞬間風速を記録。電線の断線などで延べ6万戸以上で停電が発生した。一部地域では8日夜まで復旧せず、避難所で不安な夜を過ごす人もいる。停電は交通などへも影響を及ぼした。
秋田地方気象台によると、7日の最大瞬間風速は八峰町で午後8時10分頃に記録。能代市では午後7時40分頃に35・3メートルのほか、大潟村、湯沢市でも観測史上最大を観測した。
東北電力ネットワーク秋田支社によると、8日午後4時現在、7市町の約2万8000戸で停電している。同社は8日中の全戸復旧を目指し、約440人態勢で作業にあたった。担当者は「広範囲で被害が出ている上、道路状況が悪く移動に時間がかかっている」と説明している。
県警によると、停電の影響で県内の信号機109基が消えた。8日朝には、秋田市内で警察官が手信号で誘導するなどした。大潟村の県道と三種町森岳の国道7号では7日夜に車やトラックなど7~10台が数時間立ち往生した。
三種町役場では、停電の影響で本庁舎の電話交換機が壊れ、代表電話を除く庁舎内の電話で不通の状態が続いた。職員らは個人携帯を使い、業務にあたった。町総務課の後藤一家(かずや)課長補佐は「町民に不便をおかけした。今後対策を考えたい」と話した。
県のまとめでは、8日午前10時半現在、暴風雪により秋田市などで民家82棟が一部損壊し、男鹿市と大仙市で非住家2棟が全壊した。能代市竹生では、電柱計6本が折れ、住宅に隣接する倉庫のトタン屋根をつぶすなどした。住民の男性(71)は「雷音とともに地吹雪のような風が吹いていたので、気が付かなかった」と驚いた。
8日夜時点で県内12市町村の58か所に避難所が開設された。県総合防災課によると、8日午後3時現在、秋田市、潟上市、八峰町の3市町の避難所に83人が避難している。佐竹知事と秋田市の穂積志市長は秋田市内の避難所を視察した。
電気を必要としない暖房器具などを求め、ホームセンターには、多くの人が訪れた。コメリパワー秋田卸町店(秋田市)では、反射式やカセット式のストーブが売り切れ、開店前に駐車場で待つ客もいた。先月30個売れた湯たんぽも8日だけで60個は売れた。同店の店長(38)は「ここまで売れるのは、東日本大震災以来」と話した。
別の店に電池と灯油のポリタンクを買いに来た秋田市御野場の会社員の女性(46)は自宅が停電したといい、「情報が入らず不安だった。オール電化も考え物です」と話した。大学受験を控える娘が毛布をかぶって勉強していたが、親戚宅に移動させたという。 同気象台によると、降雪の峠は越えたが、9日も強い冬型の気圧配置が続き、大雪となる見込み。同気象台は屋根からの落雪などに注意を呼びかけている。
以下略
エネルギーの分散をしておく
では、どのような対策をすれば良いのでしょうか。
実際にはどんな災害が起きても大丈夫などと言うものはありませんが、それでも何らかの対策を講じておくことが大切なわけです。
「備えあれば患いなし」と昔から言われていますからね。
自分で言うのもなんですが、私は常日頃から災害が起きた時を想定して生活しています。
現役時代は仕事でも災害担当でもありましたから、10年程度の間隔で起こる大災害(豪雨災害)は否応なしに自分自身の生活態度を考えることができました。
被災しない、あるいは被災したらどうするかは色々あるとは思いますが、とりわけエネルギー(燃料)は重要なポイントです。
燃料がなければお湯も沸かせませんし食事も作れない。
ましてや冬場の災害なら、暖も取れず、お風呂にも入れず、温かい食事もできない。一時期とは言え、そんな極めて悲惨な生活を送らねばなりません。
もちろん数日で電気が復旧することもあるでしょうが、それまでは本当に辛いはずです。
東日本大震災でも多くの家庭がエコキュートを使っていたため、地震と大雪の違いはありますが、まさに今回のようなケースでした。私の知人も、その反省に立ってカセットコンロや石油ストーブを用意しているとのことです。
私は、以前から太陽熱温水器が災害時には役に立つと思い、平成10年6月から真空管式の太陽熱温水器を使い始めました。
偶然にも翌年の3.11に東日本大震災が起きましたが、晴天が続いたこともあり毎日燃料なしでお風呂に入れたことは本当にラッキーでした。
電気は来ない、灯油もガソリンもない、そして食料も届かない。
あれからもうすぐ10年です。
今回の大寒波、大雪がそれに匹敵する大災害かどうかはまだ分かりません。
しかし、日々の備えをしておかないと、いざ災害が起きた時にどうにもなりません。
以下、私がやっているエネルギー分散です。
<電気>
東日本大震災の経験から電気器具を極力減らしています。特に暖気炊飯ジャーは土鍋に、暖房便座は電源オフにしたりして20アンペアにしました。たまにブレーカーが落ちることがありますが、調整しながら使えば何の問題もありません。
また、太陽熱暖房用の太陽光発電(150W)が1枚あるので、これを非常時に使えるようにしています。
<煮炊き>
基本的にプロパンガス。これはボンベにガスが入っているので災害には圧倒的に強いですし、長期間問題なく生活ができます。
<お風呂>
灯油ボイラーを使用しています。エコキュートのように常時適温にしておくことはエネルギーのロスが多く、必要な時に必要なだけ沸かすのが無駄がありません。また、太陽熱温水器があるので寒い冬でも灯油の消費量は非常に少ないのですが、常時40ℓの備蓄をしています。
<暖房>
太陽熱で家を温めるエクセルギー暖房です。太陽が出ないときは石油ストーブを使います。石油ファンヒーターもありますが、断熱性能が良いので今季のような特に寒い冬でも出番は少ないです。
<車>
ガソリン車を使っていますが、燃料が半分になったら給油を心がけています。電気自動車は、ソーラーバッテリーが搭載されるまでは使えないと思っています。
と言うことで、私の場合は電気とガスと灯油(ガソリン)の3つにエネルギー分散させています。
電気とガスはお任せですが、灯油は自分で買ってこないといけないのが面倒なところです。
でも、その面倒なことが非常時には役に立つのでやっています。
ソーラーエアーヒーターを太陽光発電で動かす
私は暖房とお湯沸かしを太陽熱でやっているのですが、エクセルギー暖房は設備が簡単ではないので、もっと簡単に済ませる方法を提案します。
それは、ソーラーエアーヒーターで暖房と給湯を行うものです。
温風を送り出す電動ファンを太陽光発電で行うプランですが、実はすでに話が来ています。
まだ見積もりを出した段階なので確実な話ではありませんが、今年の秋にはもしかすると実現するかもしれません。
これは一般家庭向けに開発されたシステムで、二枚一組で中央に風管を配して省スペースを実現しています。
パネルは、真空管の本数を違うものが何種類かあるようです。

ソーラーエアーヒーターの温水暖房システム

カプセル式温水タンク

設置イメージ
下の写真は、分離分割型の太陽熱温水器の循環ポンプを太陽光発電で行った設備です。
バッテリー、チャージコントローラ、インバーター、そして太陽光パネルがあれば簡単にできます。

分離分割型の太陽熱温水器を太陽光発電で駆動させた事例
まとめ
もし私がこれから太陽熱利用をやるとしたら、迷うことなくソーラーエアーヒーターにします。
構成は、冬の暖房が十分になるよう採熱パネルを増やし、電源は太陽光にしておけば万全でしょう。非常用の電源にもなります。
まぁ、夏はお湯が余ってしまうかも知れませんが、太陽熱はタダですから。
余談ですが、この商売をやっていて漏水と凍結の心配がないことが何といっても凄いと思っています。
大寒波?
全く関係ありません。