キャンセルになったソーラーエアーヒーターを、長野県飯田市の方が引き受けてくれることになりました。

今回、ある程度組みあがったとのことだったので確認に行ってきました。

しかし、栃木県から飯田市は長野県の最南端で350km以上あります。

ナビでは3時間半くらいにはなっていますが、途中休憩とか昼食の時間を入れると6時間以上かかりました。

しかし、天気は雨上がりの快晴。

天気に恵まれたため、山がとても綺麗で飽きることがありませんでした。

左の山が北アルプス(飛騨山脈)の常念岳

仕事なんてしてないで、写真を撮っていたい!

設置はまだ未完成

さて、現地で状況を確認させていただきました。

いつも感じることですが、日照条件を多くの人が理解されていないことを痛感させられることが多いです。

今回の確認も、設置よりも日照に重点を置いています。

よほど条件が良いなら別ですが、ある程度知識にある方でもなことが多々あります。

なぜかというと、太陽の位置(高度)が年間を通して一定ではないので、今時期のように高い日差しだと勘違いされてしまうのです。

行った時の状況は、まだ真空管が全部挿入されていない状態でしたが、やはり問題がありました。

左のパネルは、手作りの集熱パネルで、ここにソーラーエアーヒーターの温風を吹き込む予定だそうです。

詳しい内容はまだ公開できませんが、安価で太陽熱暖房を考えておられるようです。

まず気になるのは、建物(倉庫)の屋根の影が採熱器の上部にかかってしまっていること。

また、写真では分かりませんが、前方(右側)に事務所の建物があります。

ソーラーエアーヒーターを暖房に利用するには、冬期間の太陽の位置を知っておかねばなりません。

そのため、再検討していただくようお願いしました。

出ないと、全所有者と同じことになってしまいます。

具体的には、右側の部屋に温風を贈りたいとのことなので、一番近い距離に採熱器を置きたいのは理解できます。

ですが、ここが肝心なところ。

太陽が当たらなければ、ただのガラス棒が並んでいるだけのものになってしまうのです。

それと、最初にきちんと日照を確認しておかないと、移動したりするとトラブルの原因になりかねません。

下の写真は、真空管の先端を欠いてしまい真空が抜けたものです。

これは、前の設置場所から移動の際に真空管の先端を欠いてしまったようです。

どんな設備でもそうですが、移動は補足材を織り込み済みでやる必要がありますから、さほど大きな問題ではありませんが、ちょっともったいないですね。

それと、これも気が付きませんでしたが、ヘッダーにへこみがあります。

真空管の挿入には問題はなさそうですが、ちょっと残念です。

このようなことのないよう、できれば一回で決めたいものです。

しかし、ソーラーエアーヒーターはそれほど深刻にならなくても大丈夫です。

ヘッダーの径が細く軽いので、気に入らなければ簡単に交換が可能。

太陽熱温水器のタンクの交換は大仕事ですが、ソーラーエアーヒーターなら売る方も買う方も、それほど神経質になる必要はありません。

今後の販売について

さて、ソーラーエアーヒーターについては、ご興味を持っていただける方は多いのですがなかなか販売は伸びないのが実情です。

やはり、それなりに大きな会社組織でないと信用が得られないことや、アフターサービスが十分にできないと思われることが理由なのかも知れません。

そこで、今年からは飯田ヂーゼル(株)環境事業部様からご協力を頂けそうです。

まだ正式に決まったわけではありませんが、もしそうなれば今後の販売はすべてお願いすることになります。

もう少し具体化したらアナウンスさせていただきます。