自然を使えば豊かになれる

【誰でもできる 真空管式 太陽熱温水器の設置】 特殊技術は不要だから、やる気があればDIYでもできます。

2018/10/16
 
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nonofho
野の花が好きで、那須山を中心に八方ヶ原などを長年撮影をしてきました。定年後は、その経験を少しだけ生かして自然な生き方を模索しています。アップする記事は、そのほとんどが経験や実験に基づくものです。コマーシャリズムに流されず、真実を追求していきます。応援よろしくお願いいたします。

 

こんにちは、とちぎエネットです。

 

太陽熱温水器は、自然エネルギーの最も優れた利用方法のひとつと言っても過言ではありません。

なぜなら、太陽熱を利用するのに動力はほとんど要らないからです。

 

単純に置いておくだけで熱を得られる。

そんな素晴らしい装置。

 

中でも真空管式太陽熱温水器は、寒い冬でも圧倒的な採熱力があります。

今回は誰でもできる「圧力型 真空管式 太陽熱温水器」の設置方法について解説してみます。

 

水を扱うのは苦手の人も多いとは思います。

でもそれは慣れていないだけで、実際は簡単な作業です。

 

それから太陽熱温水器の良さは分かるけど、技術的に無理と思っている方も一度読んでみてください。

そんなに難しくないし、不安なところはプロに任せてもいいです。

 

なぜ誰でもできるかと言うと、真空管式は平板式のような一体部分が少ないこと。

つまり、タンク以外はバラバラになので、反対に処分したいときにも解体が楽なのです。

 

ちょっとした工作気分でできます!

 

少し大きめの工作ですが・・・

 

今回は地上設置の例ですが、基本は屋根でもベランダでも同じです。

圧力型の場合は、全ての動作が水圧なので、自然落水型のように高いところに設置する必要はありません。

 

ただ、タンクが重いことや漏水などがあった場合のことを考えると地上設置が理想なわけです。

 

太陽熱温水器を地上設置なんて、軽く言ってますけど実は凄いことなんです。

電気も使わず、どこにでも設置できるわけですからね。

 

以前の平板型では、このような圧力型はありませんでした。

自然落水型といって、屋根の上に設置した太陽熱温水器温水器に、ポンプか水道圧で水を上げ、暖めた後に落水させてお風呂などに落とします。

 

基本的にお風呂だけに使います。

水道圧がかからないので、分岐して台所で使うのにも無理があります。

 

お湯の温度設定もできません。

熱いお湯が下りてきて薄めて使う。

 

要するに、あまり便利ではないのです。

 

太陽熱温水器温水器の不人気の理由のひとつ。

つまり、こんな不便なものはいらない。

 

でも圧力型は違います。

給湯器に繋ぐたけ。

 

あとは、普通に便利に、何も変わらず、お風呂や台所・洗面台に使えます。

ぜひ、DIYでトライしてみてください。

 

以下、設置事例で解説していきます。

 

(目次)

  1. 事前準備
  2. 配管図を確認する
  3. 架台の組み立てとタンクの装着
  4. 配管
  5. タンクへの接続
  6. ミキシング弁周りの施工
  7. 真空管の取り付け
  8. 試運転
  9. 被覆
  10. 完成

 

1.事前準備

 

まずは設置場所を決めましょう。

※日照条件などの基礎知識はこちらをご覧ください。(4に記載してあります)

 

このお客様の場合、前庭が広かったので地上設置を検討しました。

 

(検討条件)

  1. 日照が5時間以上
  2. 車の出入りに邪魔にならない
  3. 給湯器(石油ボイラー)に近い

 

 

圧力型の地上設置

 

3案ほど考えたのですが、最終的に給湯器(石油ボイラー)から10mほど離れた場所に決定しました。

基本的なことですが、前方に納屋がありますので、冬至の太陽の位置から計算し採熱器に影が入らないことを確認しています。

また、植木は邪魔なら伐採することになりました。

 

2.配管図を確認する

 

次に、配管を考えます。

一見、面倒に見えても簡単です。

 

下図をご覧ください。

 

配管模式図

 

とてもシンプルなことがお分かりいただけると思います。

太陽熱温水器とは、給水側から分岐させ太陽で温めて戻すだけなので、どんな給湯器にも接続できます。

 

たとえ、エコキュートでも。

 

さらに、ちょっと複雑に見える部分、「MXB」が気になったかと思います。

これは、太陽熱温水器によって高温になったお湯が直接給湯器に入ることを避けるため、適正な水温に調節するミキシング弁というものです。

 

ミキシング弁

 

仕組みは、バイメタルで水とお湯をブレンドし、所定の温度(通常は38℃)で給湯器に送ります。

もちろん調整は水圧なので電気は使いません。

非常にシンプルな構造ですが、なんでも電気で動かす現代において大変優れた装置ではないでしょうか。

 

※私の経験では、このミキシング周りの配管は「フレキ管」を使ったほうが簡単で確実です。

 

3.架台の組み立てとタンクの装着

 

最初に基礎を設置します。

基礎は、ホームセンターで孔の空いた基礎ブロックを購入し、そこにアンカーボルトを埋めておきます。

そして、写真のように架台の足を付属のプレートで固定します。

 

ブロック基礎

 

基礎が済んだら、フレームを組み立てます。

ここで注意するのは、フレームの水平と直角です。

特に直角は、縦・横・斜めの三方向をきちんと出しておかないと真空管がうまく入りませんのでご注意ください。

 

基礎、フレーム、タンクの設置

※タンクが汚く写っているのは、植木の影です。

 

架台が組み上がったらタンクを載せます。

圧力式のタンクは水道圧に耐えられる構造なので、部材も良いものが使われていますから当然重くなっています。

200Lのタンクで60kg以上はあるはずなので、最低でも2人、できれば3人で持上げてください。

 

そうしないと、丁寧に作業してもタンクにキズを付けたりします。

くれぐれも、落とすのだけは避けましょう。

 

4.配管

 

次に、太陽熱温水器と給湯器の間の配管です。

 

給湯側は、一般的なポリエチレン管では100℃の熱に耐えられないためアルミ三層管を使っています。

アルミ三層管が入手困難な場合でも、耐熱温度にを確認して十分な性能のものを使ってください。

なお、給水側は一般的な水道用のポリエチレン管で問題ありません。

 

配管には、「フレキ管」をお薦めします。

現在はアルミ三層管を使っていますが、これは特殊な工具と締め金具が必要でDIYには不向きです。なので、mあたりの単価は少々高くなりますが、フレキ管を使うと非常に楽に作業ができます。

また、ユニオンなどの継ぎ手が不要になりますから、トータルで考えると安くなる可能性もあります。長さもホームセンターでオーダーできると思いますし、長めのものを繋いでも良いと思います。

 

配管の中間が車の出入りがあるので、破損防止と保温を兼ねて埋設としました。

車が通る場所なので、地盤が固くて閉口しましたがなんとかなりました。

写真はあと10cm掘り下げます。

 

埋設のための掘削状況

 

パイプはVU管Φ75mmを使いました。

 

ワイヤを使ってパイプを通します

 

 

5.タンクへの接続

 

水の供給側

 

タンク(水)

 

ニップルを使って、逆止弁(付属品)を取り付けておき、そこに管を接続します。

 

温水側

 

温水側の取り付け

 

一番左がお湯の出口です。

ニップルを使って管を接続します。

 

また、マグネシウムロッズ(浄化用)と温度計設置用の孔がありますので、必要なければドレンボルトで塞ぎます。

 

また、タンク上部には圧力弁と負圧弁の孔がありますので、それぞれ設置します。(付属品)

 

圧力弁と負圧弁

 

※タンクがへこんでいるように見えますが、木の影のようで実際はキズや凹みはありません。

 

 

6.ミキシング弁周りの施工

 

先に少し触れましたが、考え方さえ理解できればさほど難しくありません。

しかし、慣れないことは不安もありますから、給水側の分岐のバルブ設置はプロにお願いしておくほうが安全です。

いくらもお金はかかりませんからね。

 

給水側の分岐(事前施工)

 

 

ミキシング弁

 

 

7.試運転

 

給水側のバルブを閉めて、太陽熱温水器に水を送ります。

漏水が無いかチェックします。

 

また、蛇口を開けて空気が入っていますので抜くようにします。

まともに蛇口を開けるとかなり大きな音と共に空気が出るので、配管途中のユニオン(プラグ)を緩めてエア抜きをした方が効果的です。

 

給水側の分岐

 

写真では被覆をした状態ですが、実際には漏水が無いことを確認してから被覆作業に入ります。

 

8.真空管の取り付け

 

ここまで作業を終えた時点で真空管を取り付けます。

なぜか?

これを最初にやってしまうと、タンク内に水が無いために空焚きになってしまうからです。

 

この真空管採熱器の威力は半端ないです。(今風)

短時間で猛烈な温度になりますから、ヒートパイプの先端を軽く触って確認してください。(火傷に注意)

 

ですから、順序は絶対に間違わないでください。

必ず、全ての配管が終わり、水が入ってから真空管を挿入してください。

 

真空管装着後

 

作業手順は、一方から順次差し込んでいきます。

写真は完了後ですが、以下に説明します。

 

真空管装着とキャップの取り付け

 

なお。先端に付属のグリスを塗るとスムーズに作業ができます。

 

 

真空管の下の固定、真空管先端を固定リングに通してからタンクにヒートパイプ先端を挿入します。

そして、キャップをねじ込めば固定できます。

注意しなければならないのは、真空管の先端が保護されていない状態なので、キャップを被せるまでは何かにぶつけたりしないようにしてください。

 

真空管の固定

 

 

 

9.被覆

 

漏水が無いことを確認したら、配管を保温材で巻きます。

被覆目的は、保温と紫外線対策ですが、特に保温はできるだけしっかりやりましょう。

そうしないと、せっかく太陽熱温水器で暖めたお湯が使うところまで来る途中で冷めてしまうからです。

 

私は寒冷地ではなくとも、保温材(ポリエチレン)は最低2cmの厚みは必要と思っています。

せっかく集めた熱がどんどん逃げたのでは何にもなりませんからね。

 

あと紫外線対策には、防食テープを使いました。

紫外線は非常に強力で、保温材に付いているものでは数年も持ちません。

防食テープは厚みもあるので10年くらいは平気です。

 

10.完成

 

完成

 

これで無事完成です。

 

この装置は今年で3年目、今冬に凍結は一度ありましたがトラブルはなく順調です。

 

とちぎエネットは、太陽熱利用と省エネのご相談を承っております。

お気軽にお問い合わせください。

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