太陽熱利用で地球温暖化阻止!

【太陽熱乾燥】化石燃料を使わず、ユズや柿、リンゴなどの果物を乾燥させる

2019/10/07
 
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nonofho
元地方公務員。農業土木技術者。農業基盤整備の設計・施工に係わること42年、そのノウハウを生かして自然エネルギーの有効利用を考えています。栃木県在住。

 

こんにちは、とちぎエネットです。

 

今回は太陽熱で旬の果物を乾燥してみたいと思います。

使うのはソーラーエアーヒーター

 

単なる天日乾燥だと時間もかかり、慎重にやってもなかなか綺麗に仕上がらないばかりか、カビてしまうことも多々あります。

そこで、ソーラーエアーヒーターで温度を上げ、素早く乾燥の度合いを上げればうまく行くのではないかと考えたのです。

 

たまたま我家のユズが大量になっていますので、皮を剥いて陳皮やスライスに挑戦しました。

そしてうまくいったので、干し柿やリンゴチップも作ってみました。

 

  1. 天日乾燥のメリット
  2. 早く乾かすテクニック
  3. いろいろ乾燥してみた
  4. 乾燥施設をつくる
  5. まとめ

 

1 天日乾燥のメリット

 

当たり前の話ですが、お天気は気まぐれです。

こちらの都合のいいようには晴れてくれることは稀で、たとえ天気が良かったとしても、急に雲ったり雨が降るなんてこともままあります。

 

ユズ

 

柚子の乾燥で有名なのが「陳皮」ですが、これは皮を剥いて白い綿を取ってから乾燥させます。

しかし、手間ひまかけた割りに上手く行かないことが多いです。

 

なぜか、柚子皮の乾燥は天気の良い日を選んで2~3日くらい干したくらいでは、十分な乾燥は無理なんですね。やってみれば分かりますが、天気が続かないとすぐにカビたり、色も黒ずんできます。

なので、一般的には天日乾燥などしていたら商売にはなりません。

 

しかし、うまくいけば商品価値としては非常に高くなります。

天日乾燥は時間をかけて乾くので、ビタミンBなどが多く、味もまた良くなると言われます。

 

それから、手間はかかるけれど燃料がかからないのは一番のメリットではないでしょうか。

 

2 早く乾かすテクニック

 

ユズに限らず、干し柿やかんそう芋などを、変色させず、綺麗に作るにはできるだけ早く乾燥させる必要があります。

 

そこで閃いたのが、ソーラーエアーヒーターを使って乾燥させることでした。

この製品は、真空管採熱器の中にPCM(相変化材料)が入っており、この材料は太陽熱を吸収すると固まり熱を閉じ込めます。

そして、冷風を当てると熱を放出しながら液体になります。

 

従って、冷風を当てなければ熱は発生せず、好きな時間に使うことが可能です。

つまり、日中は太陽光で乾燥させ、日没からはPCMを使うことにすれば乾燥に要する時間が短縮できると考えられます。

 

PCM乾燥システム

 

 

今回の乾燥手順です。

1.簡易温室とソーラーエアーヒーターを風管で繋ぐ

2.電動ファンでソーラーエアーヒーターの下部から空気を送り込む

3.PCMが反応して熱風が上部のヘッダーから温風がハウス内に入る

4.これの循環

 

 

ファンは、仮のため換気扇のファンを使用しています。

 

 

温度管理については、温度が50℃以上になると良くないと教えてもらったので、温度センサーを使ってみたのですが、このような密閉度の低い状況では45℃以上になることは稀でした。

 

温度センサーとファン

 

ただ、循環による空気の動きだけでなく、ファンを回した方が早く乾くようです。

 

 

3 いろいろ乾燥してみた

 

今回は、柚子の陳皮やスライス、シイタケ、リンゴ、干し柿などをやってみました。

 

陳皮

 

陳皮を作るのはかなり難しく、これまで何度も失敗していますので、ここまで綺麗にできたのは初めてです。

 

柚子スライス

 

柚子のスライスは初めてですが、水分が多い割にこれも非常にうまく行きました。

見映えも良く、飾り物にしておきたいくらいです。

 

乾燥シイタケ(原木栽培)

 

シイタケは、生のままだと一日でひだが変色して味が落ちることは常識です。

また、乾燥させることで味も栄養価も大幅にアップするので、生で食べきれない分は必ず乾燥して保存したいものです。(放射能不検出のシイタケを使っています)

 

干し柿

 

特に嬉しかったのが干し柿です。

最近は地球温暖化の影響で干し柿を吊るすころはまだ寒くはなく、すぐにカビてしまい食用にならないことが多いです。

なお、皮を剥いた直後に、速やかに水分を飛ばすことがキレイで味の良い干し柿を作るコツであることがハッキリしました。

 

4 乾燥施設をつくる

 

野菜や果物は生で食べるのが一般的ですが、全てを生で消費できるわけではなく、様々な加工品として流通しています。

中でも乾燥品は水分がないため、軽く取り扱いが良いだけでなく高値で取引されます。

そのため、生産者としてみれば生で売りきれないものや規格外品を乾燥して販売したいのは当然です。

 

なので、ソーラーエアーヒーターを乾燥機器として取り入れてみてはいかがでしょうか。

規模にも寄りますが、現状に乾燥施設に追加で導入すれば、大幅に燃料代や電気代が削減できるはずです。

 

 

 

パネル1枚は、一日当たり灯油1リットルくらいの熱量が確保できますので、2枚くらいを屋根にに乗せれば灯油2リットル分の熱量が確保できます。

これで必要な全ての熱量を賄えなくとも、半分以下には間違いなくすることができます。

あとは採算性だけです。

 

乾燥施設のイメージ

 

 

5 まとめ

 

柚子の利用は、薬味には最高ですが、それ以外は面倒でも陳皮かジャム、それでも使い切れなければ柚子風呂くらいです。

今回は、ソーラーエアーヒーターを使って、厚めの柚子スライスを簡単に乾燥させることできました。

 

乾燥した柚子スライスは非常に固くなります。

もちろん保存性は抜群で、そのままお湯に入れて飲めば風邪の予防になりますし、蜂蜜などを加えればさらに美味しく飲めます。

 

乾燥ゆずスライスのホットドリンク

 

同じようにリンゴやキウイフルーツも、平行して乾燥させましたが非常に良くできました。

水分の多い果物は多少時間はかかりますが、とても美味しいです。

 

りんごスライス

 

もちろん、乾燥は天日だけで乾燥できる時もあります。

しかし、商品とするには、素早く安定的に乾燥させなければなりません。

そして大量の燃料や電気を使ったのでは、高く売れれば良いでしょうが、たぶん採算は合わないでしょう。

 

採算性が商品化のネックになって、乾燥物が生産されず消費されないのはなんとも惜しいと思います。

今後は、さらにトマトなど色々なものを乾燥させて見たいと思っています。

 

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元地方公務員。農業土木技術者。農業基盤整備の設計・施工に係わること42年、そのノウハウを生かして自然エネルギーの有効利用を考えています。栃木県在住。

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