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【太陽熱乾燥】ソーラーエアーヒーターなら天日干しよりも速く乾く

2019/03/26
 
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nonofho
元農業土木技術者。農地、水路、道路などの測量設計から管理監督まで42年間携わりました。自然環境に興味があり、長年那須連山を写真撮影していました。その中で地球は確実に温暖化へ向かっていることを実感し、環境製品の販売を第二の職業にしています。1952年生まれ、栃木県大田原市在住。趣味は写真、音楽、読書、DIY。

 

こんにちは、とちぎエネットです。

 

今年は柚子(ゆず)が豊作で使い切れません。

我家には一本しかないのですが、たぶん300個以上の鈴なり状態です。

 

なので、友人・知人に配ったのですがまだまだ残ってます。

 

 

自慢は、柚子とは思えないくらい肌がキレイでみかんと間違えそうなこと。

もちろん無農薬の自然栽培。

 

そんなわけで、最初は陳皮(ちんぴ)にしました。

しかし、これは皮を剥いて白い綿を取ってから乾燥させるのでかなり面倒です。

 

逆に言うと、うまく簡単にできれば良い収入になる可能性があると言うことになりますね。

 

乾燥したゆず皮。良い値段で取引されます。

 

しかし、天気の良い日を選んで2~3日くらい干したくらいでは十分な乾燥は無理。

やってみれば分かりますが、天気が続かないとすぐにカビたり、色も黒ずんできます。

 

売っているもので、天日乾燥で行っているものはほとんどないのではないでしょうか。

天候に左右されるだけでなく、せっかく手間ひまかけてダメになったのでは商売になりませんからね。

 

ソーラーエアーヒーターで柚子を乾燥させる

 

さて、昨年の秋に蓄熱材にPCM(相変化材料)を使ったソーラーエアーヒーターを試験的に2台輸入しました。

 

暖房能力の確認試験

 

 

仕入れたのは、真空管が30本、標準得熱量は30MJ。(このパネル1枚で50㎡が暖房の目安とされています。)

 

これまでに何度かテストは繰り返して来ましたが、暖房では冬しか使わないので、今回一年中使える農産物や果物の乾燥をやることにしました。

聞くところによれば、中国ではすでに農産物の乾燥で成果を上げているようです。

 

そこで、何か乾燥して面白いものはないかと考えたところ、柚子をスライスして乾燥さてはどうかと思いつきました。

柚子なら我家に沢山あるし、しかも乾燥しにくい材料です。

これならソーラーエアーヒーターの実力を試せるかも知れません。

 

と言うことで試しにやってみたら、天気も良かったせいで簡単にできてしまいました。

 

乾燥した柚子のスライス。なかなかキレイ、オブジェにも良いかも。

 

柚子のスライスはお茶代わりに飲むと健康に良いそうですから、もしかすると流行るかも知れませんね。

 

小さな温室を用意する

 

まず、乾燥小屋を作ります。

高さ1.8m×幅1.5m×奥行き0.7mのビニール温室を購入して組み立てました。

棚も付いているので、そこにスライスした柚子を置きます。

 

 

空気を循環させるので乾きは早いはず。

 

ビニールの温室にしたのは、太陽光を十分に入れたいからです。

温度がそれなりに上がれば、送風ファンだけでも乾きが早くなります。

 

ただ使ってみて分ったことは、もっと大きいほうがいいようです。

この倍くらいあっても何の問題もありません。

 

注意点として、熱が逃げないよう床面には厚めのシートを敷いたり、風管の高さまでは内側に保温シートを巻いたほうが良いです。

また、保温だけでなく虫の侵入にも効果があります。

 

ただ、この時点では予想していなかったことですが、干し柿を試しに作ったところ、コバエのような虫がたくさん寄ってきました。

 

干し柿にはコバエが寄ってきます。

 

後日、やはり気分が悪いので防虫対策した乾燥ネットを購入しました。

 

干し柿を作る10月の下旬は、栃木県あたりではまだ十分に寒くはなく天気も安定しません。

そのためカビが生えやすく、そればかりか虫もたくさん寄ってきますから乾燥機を使わないとうまく仕上がらないわけです。

 

でも、干し柿を作るのに電気乾燥などしていたらお金がたくさんかかってしまいますので、商売で無い限り天日乾燥しかやりませんから結局カビるんです。(苦笑)

 

さて、ソーラーエアーヒーターを使った場合にはどうだったでしょうか。

基本的に太陽光で乾燥させるのですが、ファンだけは電気を使います。

 

ソーラーエアーヒーターで乾燥させる仕組み

 

全体の状況はこんな感じです。

風管には保温をまだしてませんので、動かすとここからどんどん熱が逃げます。

 

特に採熱器の出口は熱くて触れないので、これを何とかしないと温室まで熱が届かないことになります。

 

 

ビニール温室内の温風の動きです。

まず左側のダクトから温風が出てきます。

温風は内部を対流して、下の電動ファンの吸入口から吸い込まれてソーラーエアーヒーターに向かいます。

 

ビニール温室内に電動ファンが入っているのは雨対策。

 

こちらの写真は採熱器の温風の流れを示しています。

 

空気は下から上に向かい、真空管内のPCMに反応して熱風になります。

 

なお、真空管の構造はこのようになっています。

白いアルミ製のものがPCMです。

 

真空管の先端に穴が空いていて、ここから空気が入っていきます。

 

 

柚子をスライスして乾燥の準備

 

まず、柚子を洗って5mm程度にスライスします。

 

 

種があるのでなかなか均等には切れませんが、それほど問題ないでしょう。

 

最初は笊(ざる)を使って棚に置いたのですが、蟻などが来るので乾燥用のネットを買いました。

これは丈夫で使い勝手も非常に良いです。

 

温度管理は、センサーを使って、40℃になったら電動ファンが止まるようにしてあります。

あまり温度を上げるのは良くないはずだし、できるだけ低い温度で乾燥できた方が良さそうですからね。

 

左が温度センサー、電動ファンの起動、停止温度が設定できる。

 

 

それと初日以外は、太陽が燦々と温室に入っているうちは電動ファンを回さないようにしました。

その代わり、空気が動くよう扇風機を回しています。

 

冬至のころになると、採熱器が午後の2時過ぎには前の家の2階の影になってしまうからです。

できるだけ長く温風を循環させたかったので、午前中に蓄熱して、2時以降に電動ファンを回すようにしました。

 

乾燥させる

 

当然ながら晴天が何日か続くことが望ましいのですが、お天気は気まぐれなので思い通りにはなりません。

なので、初日が晴天の日を選んで始めました。

 

乾燥で大切なことは、初日にできるだけ水分を飛ばすこと。

何度か試して分ったことは、カビる確率も下がるだけでなく色よく仕上がります。

 

柚子以外にもリンゴとキウイフルーツも乾燥させています。

 

ほぼ仕上がった柚子のスライス。

色も良いし、かなり固くなっています。

 

乾燥した柚子スライス

 

最終仕上げは、我家のサンルームで行いました。

ここも温室と同じなので、扇風機を回して乾燥させています。

 

どんどん乾燥させていくと、やはり色が濃くなってきます。

鮮やかな黄色が良いようにも思えますが、やはりしっかり乾燥させないとカビ易いのではと思います。

 

乾燥柚子スライスが完成しました。

 

 

まとめ

 

柚子の利用は、薬味には最高ですが、それ以外は面倒でも陳皮かジャム、それでも使い切れなければ柚子風呂くらいです。

今回は、ソーラーエアーヒーターを使って、厚めの柚子スライスを簡単に乾燥させることできました。

 

乾燥した柚子はカチカチで非常に固くなります。

もちろん保存性は抜群で、そのままお湯に入れて飲めば風邪の予防になりますし、蜂蜜などを加えればさらに美味しく飲めます。

 

乾燥ゆずスライスのホットドリンク

 

同じようにリンゴやキウイフルーツも、平行して乾燥させましたが非常に良くできました。

水分の多い果物は多少時間はかかりますが、とても美味しくできます。

 

りんごスライス 食感が柔らかく、甘み酸味も素晴らしい。

 

果物や農産物の乾燥は、もちろん天気次第で天日だけで乾燥できる時もあります。

しかし、商品とするには、素早く安定的に乾燥させなければなりません。

そして大量の燃料や電気を使ったのでは、高く売れれば良いでしょうが、たぶん採算はあわないでしょう。

 

柚子だけでなく、ここが商品化のネックになって乾燥物が生産されず消費されないのはなんとも惜しいと思います。

今後は、さらにトマトなど色々なものを乾燥させて見たいと思っています。

 

ちなみに、乾燥ゆずスライスはYahoo!ショッピングにて、少量ですが販売しております。

 

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元農業土木技術者。農地、水路、道路などの測量設計から管理監督まで42年間携わりました。自然環境に興味があり、長年那須連山を写真撮影していました。その中で地球は確実に温暖化へ向かっていることを実感し、環境製品の販売を第二の職業にしています。1952年生まれ、栃木県大田原市在住。趣味は写真、音楽、読書、DIY。

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