野菜を作っていていつも感じていることですが、どうして盛大に虫に喰われるものとそうでないものがあるのでしょうか。
考えられる理由としては、
1 肥料のやりすぎ
2 土の状態が良くない
3 日照の問題
などが考えられますが、どうもそう単純ではないように思います。
私の場合、垂直仕立て栽培ですから肥料は使っていませんし、土についても結構気を使って排水対策などもやっています。
日照については、庭の畑なので一日中日照があるわけではありませんが、日陰と言うことではありません。
ただ、長年家庭菜園をやってきて、同じようにやっていても、うまく行く時と行かない時があるのでいつも不思議だなと思っているわけです。
しかし、いつまでもぼんやりとしていては上手くなりませんので、今回はもう少し詰めてみたいと思います。
カブとキャベツの現状
これは小カブですが、かなり盛大に虫にやられてボロボロです。

ところが、こちらは同じ時期に蒔いたサラダカブは、ほとんど虫に喰われていません。
この差はどこから来るのでしょう。

次にキャベツです。
下の葉がかなりやられていますが、現在は勢いを取り戻しています。
実は、当初から非常に順調でしたが、私が間違って培養土を根元に使ったところ猛烈な勢いで虫が寄ってきて食害を受けました。

連日、朝昼晩と手作業で駆除した結果、何とか元気になりましたが、そのせいで少し遅れています。

でも、ここまでくれば何とかなるのではと思います。
虫に喰われる原因とは
さて、野菜が虫に喰われる原因とは何でしょうか。
ネットから、いくつか情報をググってみましたが、この記事がとても分かりやすかったのでご紹介します。

以下は、上記の記事からの引用です。
なぜ虫が食う野菜と食わない野菜があるのか、それを理解するには光合成の仕組みからおさらいしていきましょう。太陽の光を浴びて、植物は光合成をします。光合成とは植物が空気中の二酸化炭素を取り入れて、酸素と糖分を作ることです。酸素は空気中に排出され、糖分は地中から吸い上げられたチッ素と結びついてタンパク質に変わります。野菜は、昼間は光合成をして、夜は糖分を使って養分を合成します。何らかの原因でこのサイクルがうまくいかなくなると、蓄えられた糖分は合成されずに残ります。害虫が好むのは、このような糖分を多く含んだ葉です。虫は無農薬で育てた野菜にたくさんつくのではなく、合成する力がない弱い野菜につくのです。虫食い野菜はこれまでの定説とは逆で、味も栄養分も十分ではありません。丈夫な野菜は糖分がきちんと合成されて、タンパク質やデンプン質に変わっています。タンパク質合成が苦手な害虫は、健康な野菜を食べません。これが、無農薬で育てた野菜に虫がつかない本当の理由です。
要約すると、元気な野菜には虫がつかないと言っているわけです。
次に、農業屋さんの見解もほぼ同じですが、やはり肥料の与え過ぎると虫にやられるとのことです。

結論として、”虫は弱い野菜につく”と言うことのようですが、これで解決とまではいかないように思います。
野菜は植物ホルモンで育つ
野菜作りの基本は一応勉強してきたつもりですが、知れば知るほど難しく感じるようになっていました。
そんな時に出会ったのが「野菜の垂直仕立て栽培」です。
この本の中で説明されている、植物ホルモンの流れ図をご覧ください。

どうでしょうか。
先に紹介した、光合成による糖分が云々とはかなり説明違っています。
そして、野菜を垂直に仕立てると、元気な野菜が育つことでエチレンが活発に出て病気や害虫から守ることができるとされます。
つまり、どちらも同じ結論となります。
元気な野菜を作るには
では、元気な野菜を作るにはどうしたらいいのでしょうか。
有機栽培の場合には、肥料の過多・過小がありますから適切に施すのは熟練が必要で、作物によっては非常に難しいこともあります。
しかし、垂直仕立て栽培は肥料を使いませんから気にしなくていいわけです。
ただ、垂直に仕立てるだけで虫の食害を受けないわけではありません。
これまで3年間、垂直仕立て栽培をしてきて分かったことは、やはり土の状態を理想的な状態を保つことが重要と感じます。
理想的な状態とは?
排水が良いこと
実は、排水が良い畑にするのは、簡単そうで実際にはなかなか難しいことのように思います。
たとえ高畝にしたとしても、土壌が粘土質だと思ったように排水はできません。
農業でやっていくのなら土壌調査をして、作物に合った改良をしていかなければなりませんが、家庭菜園ではそんなお金は掛けられませんから時間をかけて改善していくほかありません、
堆肥をたくさん入れば?
と思われるかも知れませんが、何も入れずにふかふかの土にする方法があります。
それは、一定期間刈り取った草を置いておくことです。
この写真は、9月にインゲンを始末した後に残材や草を被せています。
こうすることで、しばらくするとかなりふかふかの土になりますから、次の作柄が驚くほど良くなります。

下の写真は、奥が大根、手前がカブですが、ここも同じようにしばらく刈り取った草でマルチをしていました。
大根を作っている場所は、樹の下であるだけでなく、午前中しか日が当たりません。
最初の内は、やはり虫が多く発生して、あまり出来の良くない場所であったわけです。
しかし、いまでは普通に成長するようになりました。

手前のカブも全く期待していなかったのですが、虫にも喰われず非常に順調です。
まとめ
まだ結論めいたことは言えませんが、虫にも喰われない美味しい野菜を作る方法が見えてきました。
垂直仕立て栽培は、素人でもできる革命的なものですが、それに先立ってやっておくことがあります。
1 排水が良くなるよう、できるだけ高い畝を作る
2 畝を作ったら、草マルチをしてふかふかにする(団粒化)
3 栽培では、ビニールマルチをすると土壌水分が安定して成長が早くなる
私はこれに加え、土壌改良・消毒をするため、豆乳ヨーグルトに使っている米のとぎ汁乳酸菌を事前にかけておくようにしたいと思っています。

これは米にいる最強の乳酸菌を培養したものですが、pHが3前後の強酸性のため非常に殺菌力のあるものです。
米のとぎ汁乳酸菌の作り方は、ここでは触れませんがネットをググればたくさん出てきます。
とても簡単なので、ぜひお試してみてください。
これで、どんな野菜でも発芽と初期生育に成功すれば、ほぼ間違いなく成功しそうな気がします。
と言うことで、思惑通りに事が進むのか今後が楽しみです。
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